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いまさら聞けない!「有価証券報告書」はどこを見ればいいの?

7/7(金) 16:20配信

投信1

「有価証券報告書」は企業を知るために役立つ情報の宝庫

昔ほど集中しなくなったとはいえ、6月の終わりは3月決算企業の株主総会がいっせいに開催されるシーズンです。この株主総会の直後のタイミングで、各社から「有価証券報告書」が公表されます。

有価証券報告書は、財務局に提出が義務づけられている、金融証券取引法に基づく法定書類です。これが期日通りに提出できないと、市場の信用は一気に落ちます。最近では東芝 <6502> が代表的な例です。

法定書類なので、どの会社のものを見ても構成は大体同じですが、なかなかの情報の宝庫です。そのため、アナリストとして気になる企業の有価証券報告書はなるべく目を通すようにしています。3月決算の上場企業は数が多いので、企業分析をする者としては、6月終わりから7月上旬は、スポーツの基礎トレーニングに打ち込むような、かなりタフなシーズンとなります。

個人投資家や就職活動で企業研究をする学生にとっても、有価証券報告書は企業概況や事業内容、営業状況、財務状況などを知るのに役立つものです。ちなみに、上場企業の有価証券報告書は金融庁の「EDINET」で閲覧することができます。

「有価証券報告書」と「決算短信」との違い

有価証券報告書とは別に、決算公表の時に開示される「決算短信」という書類があります。「⚪︎⚪︎株式会社の決算が発表されました」という時に、アナリストや投資家、メディアの担当者が見ているのが、この決算短信です。

決算短信は、決算速報のようなもので、証券取引所が定めた適時開示ルールに基づいて上場企業が作成し、証券取引所に提出する書類です。

速報性と重要性を両立させようと、重要性に応じて記載を省略できる仕組みがある一方、決算期末後45日以内に開示するよう求められます。「45日ルール」と言われるもので、3月決算の上場企業の場合、基本的には5月15日までに開示することになります。

上場企業はすべて、四半期ごとに決算情報を開示することが求められます。そのため、3カ月に1度の決算開示のたびに決算短信を提出するのですが、金融証券取引法に基づく書類もまた、四半期に1度提出されます。こちらは、通期決算の時は有価証券報告書、四半期決算の時は四半期報告書と名称が変わります。

ただ、四半期決算の場合は、決算短信と四半期報告書の内容の濃さは大体等しく、両者は、ずれても数日程度の、ほぼ同じタイミングで公表されることが多いです。

ところが、既に述べた通り45日ルールに則った通期決算の決算短信と、株主総会直後に公表される有価証券報告書の間には、1カ月以上のタイムラグがあります。その分、内容の濃さが違ってきます。

決算短信だけ読んで済ましてしまう人が多いので、決算短信では省略されていて、有価証券報告書に記載されている部分は意外な盲点で、実はここに大事な情報が詰まっています。

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最終更新:7/7(金) 16:20
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