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台湾・CSCの何副総経理「極薄電磁鋼板の増産検討」、米テスラのEV増産に検討

7/7(金) 6:02配信

鉄鋼新聞

 台湾・中国鋼鉄(CSC)は、電気自動車(EV)向けなど高級極薄電磁鋼板の増産を検討している。何燦穎技術部門副総経理が明らかにした。CSCの電磁鋼板の年産能力は、高雄製鉄所で87万トン、ベトナム薄板工場「CSVC」およびインド・電磁鋼板工場「CSCI」がそれぞれ20万トンあり、合計127万トン。CSCは低鉄損や極薄などハイグレード電磁鋼板の生産能力に関して世界トップメーカーの1社であり、この強みをさらに生かすよう生産体制の強化や研究開発を推進していく。

 CSCは電磁鋼板について、メーンとなる家電向けのほか、近年はEV向けを増やしている。特に米・テスラモーターズ社向けに関しては「電磁鋼板を供給する唯一の鉄鋼メーカー」であり、テスラ社がEV増産を目指している中、これにどう対応するかはCSCにとって課題の一つになっている。
 現在検討している投資案は、0・3ミリ以下の極薄電磁鋼板の増産を狙いとしたリバースミルの増設。「年産能力は変わらないだろう。ハイグレード品の生産比率を高める」(何副総経理)ことを目的とする。
 CSCは電磁鋼板について、さらなる低鉄損・高強度化・極薄化をテーマに開発を進めている。また、ユーザーと協力し、カスタム規格の製品も開発している。
 特に極薄化について、EVなどのモーターコアは電磁鋼板を何十枚と積み重ねて作られるが、0・25ミリ以下の極薄鋼板になると従来のかしめ加工は困難になる。これを解決するため、CSCは加熱後に鋼板同士が密着する特殊なコーティング材料の開発に注力する。
 何副総経理は「コーティングまで一貫して生産できるのがCSCの強みになる」とし、他メーカーもこうしたコーティング材の開発を進める中、他社に先んじた開発を目指して研究を急ぐ。
(高雄=宇尾野宏之)

最終更新:7/7(金) 6:02
鉄鋼新聞