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家族旅行のために学校を休むことについて、どう考えたらいい?

7/7(金) 17:05配信

ベネッセ 教育情報サイト

教育評論家の親野智可等先生が、保護者からの質問にお答えします。

【質問】
家族旅行のために学校を休むことについて、どう考えたらいいでしょうか? 私のママ友のAさんが以前子どもに学校を休ませて旅行に連れて行ったという話をしたら、同じくママ友のBさんが「それってずる休みでしょ」と言いました。それで、Aさんが「ずるって何よ!」とキレて険悪な感じになってしまいました。

相談者・C さん (小学2年生 男子)

【親野先生のアドバイス】

Cさん、拝読しました。

これについては賛否両論でいろいろな考え方があると思います。
反対する人の主な意見としては次のようなものがあります。

・子どもに、簡単に学校を休んでいいんだと思わせたくない
・皆出席を目指してがんばらせたいし、それを誇りにさせたい
・学校を休んで旅行に行くのは何となく後ろめたい気がする。みんなが学校でがんばっている時に自分たちだけ旅行に行くというのはすっきりしない。旅行くらいすがすがしい気持ちで行かせたい

賛成する人の主な意見としては次のようなものがあります。

・親の職業もいろいろだし、土日に休めない仕事もたくさんある。子どもを休ませなければ親子で旅行することなどできない
・経済的に余裕がなく、費用がかさみがちな土日に家族旅行するのは難しい。土日以外に旅行すれば費用もかなり抑えられる。余裕のない家庭でも家族旅行くらいしたい

学校の先生たちの意見もいろいろですが、絶対許されないと考える先生はいないと思います。「まあ、いいんじゃない」という意見から「大いにけっこう」という意見まで、幅広いと思います。
ということで、賛成と反対のどちらにも理由があります。
私も、どちらか一方が完全に間違えているという話ではないと思います。各家庭にいろいろな事情がありますので、その家庭の判断ということでいいと思います。

でも、絶対に守ってほしいことが一つあります。それはほかの家庭の判断を批判しないということです。
というのも、他人の家庭の事情はわからない部分のほうが多いからです。職業上の都合や経済的な事情のほかにも、みんないろいろな事情を抱えて生きています。
ですから、自分の視点や価値観だけで安易に批判するのは慎むべきです。特に、子どもにそういう批判を聞かせるのはよくありません。

私は、旅行によって広く世の中を見ることが、子どもに多くの学びをもたらすと思います。日本、あるいは世界各地の情景や人々の様子を、直接自分の目と耳で見聞きすることは得難い経験です。
同時に、旅行は子どもが親の愛情を実感し、信頼を深めるきっかけにもなります。そして、幼い日に親子・家族で楽しく旅行した時間は、子どもにとって忘れ難い思い出になります。

ですから、親の職業の都合や経済的な事情によって、子どもの時にこういう経験が全然できない子がたくさん出てくるという事態は避けるべきだと思います。

私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。
少しでもご参考になれば幸いです。
皆さんに幸多かれとお祈り申し上げます。

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