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「いつになく対話が切実」…文大統領、平和協定・南北交流などすべてのカード取り出す

7/7(金) 15:44配信

ハンギョレ新聞

「私たちが追求するのはひとえに平和」 -文在寅大統領の“ベルリン構想”- 大統領選候補時代から最近まで 対北朝鮮政策の柱をすべて込め 「南北がともに豊かになる朝鮮半島を」

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が6日、ドイツ・ベルリンのケルバー財団の演説を通じて明らかにした「朝鮮半島平和構想」は、文大統領の対北朝鮮政策構想を集大成した総合版であり、平和な朝鮮半島の未来を描いた青写真だ。平和的非核化と平和体制の構築を通じて、朝鮮半島の冷戦構図を撤去し、南北和解を土台として韓民族経済共同体を実現して、北東アジアまで広がっていく未来を開くという文大統領の長年の抱負がすべて込められている。

 文大統領はこの日の演説で北朝鮮政権の崩壊▽吸収統一▽人為的統一推進の排除を対北朝鮮政策の3大原則として提示した。文大統領は、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射について「非常に失望し、完全に間違った選択」だとし、「北朝鮮の今回の選択は無謀だ。国際社会の報復を招いた」と強く批判した。しかし彼は「ますます高まっている軍事的緊張の悪循環が限界に達した今、対話の必要性がかつてより切実になった」と診断し、「北朝鮮の崩壊を望まず、どのような形の吸収統一も推進せず、人為的な統一を追求することもないだろう」と釘を刺した。むしろ「最近、韓米両国は北朝鮮に対して敵対視政策を持っていないという事実を明らかにした」とし、「統一は平和が定着すれば、いつか南北間の合意によって自然に行われるもの」と強調した。北朝鮮のICBM発射以前に開かれた韓米首脳会談の時、文大統領が提示したいわゆる「対北朝鮮4ノー(No)原則」の基調をそのまま維持するということだ。

 文大統領はさらに、朝鮮半島冷戦構造解体と恒久的平和定着に向けて平和▽非核化▽平和体制▽新経済指導▽交流協力などをキーワードにした5大対北朝鮮政策基調を提示した。

 まず文大統領は「私たちが追求することはひとえに平和」と強調した。彼は「平和な朝鮮半島は、核と戦争の脅威がない、南と北が互いを認めて尊重し、ともに豊かになる朝鮮半島」とし、「(平和な朝鮮半島に行く道は)6・15共同宣言と10・4首脳宣言に立ち戻ること」と話した。北朝鮮は、李明博(イ・ミョンバク、)、朴槿惠(パク・クネ)政権を経て、南北関係が困難になるたびに6・15共同宣言と10・4首脳宣言の履行を強調してきた。文大統領が明示的に二つの宣言を履行すると明らかにしたのは、このような北朝鮮の要求に対する応答とみられる。

 第二に、文大統領は「北朝鮮体制の安全を保障する朝鮮半島非核化を追求する」と明らかにした。彼は「北朝鮮核問題は過去よりはるかに高度化して難しくなった」とし、「段階的かつ包括的なアプローチが必要だ」と述べた。「核凍結」を入口とし「核廃棄」を出口とする2段階解決策は、文大統領がこれまで数回強調したことだ。文大統領はこれとともに「北朝鮮核の完全な廃棄と平和体制の構築、北朝鮮の安保・経済的憂慮の解消、米朝関係および日朝関係改善など、朝鮮半島と北東アジアの懸案を包括的に解決していく」と話した。

 第三に、文大統領は「恒久的な平和体制構築」と「平和の制度化」を強調した。このために文大統領は南北合意を法制化する一方、終戦宣言と関連国が参加する朝鮮半島平和協定締結を提案した。北朝鮮の非核化とともに、朝鮮半島の冷戦体制を制度的に除去するための足取りを同時に踏み出すという意味だ。文大統領は「北朝鮮核問題と平和体制に対する包括的なアプローチで、完全な非核化とともに平和協定締結を推進する」と繰り返し強調した。

 第四に、文大統領は2015年8月の政権ビジョンとして提示した「朝鮮半島の新経済指導」構想にも言及した。彼は「北朝鮮核問題が進展して適切な条件が造成されれば、朝鮮半島の経済地図を新しく描いていく」とし、「軍事境界線から断絶された南北を経済ベルトで新たにつなぎ、南北がともに繁栄する経済共同体を実現するだろう」と話した。文大統領は成長動力を失った韓国経済の突破口に、南北経済共同体を構想してきた。

 最後に文大統領は「非政治的な交流協力事業は政治・軍事的状況と分離し、一貫性を持って推進していく」と明らかにした。文大統領は「民間レベルの交流は、当局間の交流に先立ち南北間の緊張緩和と同質性の回復に貢献してきた」とし、「民間交流の拡大は、行き詰った南北関係を解決する大切な力」だと強調した。対話や交流は「非核化-平和体制-朝鮮半島の新経済」に続く文大統領の対北朝鮮構想を実現するための第一歩であるということだ。

チョン・イナン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7/7(金) 15:44
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