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あがた森魚&はちみつぱい、奇跡のアルバムのリリースを記念した一夜限りの歴史的ライブが実現

7/7(金) 20:30配信

Billboard Japan

 4月にアルバム『べいびぃろん(BABY-LON)』をリリースをした、あがた森魚&はちみつぱいが、7月1日メルパルクホール(東京)にて、一夜限りのライブを開催した。

あがた森魚&はちみつぱい ライブ写真(全8枚)

 2015年末に再結成を果たしたはちみつぱいと、今年デビュー45周年を迎えたあがた森魚。ご存知の音楽ファンも多いと思うが、45年前のデビュー当時、あがたと共に音楽を作り、演奏していたのがはちみつぱいだった。そして2017年の今日、この2アーティストの共演を、誰が予想していただろうか? 望む人は多くとも、その可能性は未知数であったに違いない。何故なら、はちみつぱいはその後、5人のメンバーを中心にムーンライダーズに発展。数々の名盤を世に残し、あらゆる音楽ファンを魅了するバンドとなり、一方のあがたはソロ・アーティストとして、独自の世界観を突きつめ続けていった。音楽というフィールドの中で別々の道を歩んだ両者が、奇跡的な邂逅を果たしたのである。

 ライブはアルバム収録曲の「もおたりぜいしょん」で幕を開けた。あがたをセンターに、はちみつぱいのメンバー9名が並ぶ様は貫禄十分。この奇跡的な光景に目を奪われていると、矢継ぎ早に「春一番に行かなくちゃ」へ(ここでいう「春一番」とはもちろん、1971年から大阪の野外音楽堂で続く、音楽フェスの風物詩イベント)。そしてあがたの「今日は7月1日、待ちに待ったといいますか……。では、この辺でこの夏をうらなう一曲を」というひと言から、「この夏リバティー」「森から生まれた獣たちは」で、会場を一気に染め上げていく。

 ここでステージは、はちみつぱいのメンバーに託された。鈴木慶一のひと声で空気は一変し、「こうもりが飛ぶ頃」では、武川雅寛のヴァイオリン・ソロをフィーチャーしたメランコリックな音像で聴かせる。彼らの代表曲といっても過言ではない「塀の上で」では、ザ・バンドやグレイトフル・デッドにも通じる、心地よい一体感がたまらない。渡辺勝の切ないヴォーカルで紡ぐ名バラード「ぼくの倖せ」まで、深く染み入る中盤の流れでは、バンドの包容力を改めて見せつけてくれた。

 ここで再びあがたが登場し、「今を聴いてほしい。それだけなんです。たった今を、今そこにいるあなたに。かっこつけだね。あなたにありがとう」とひと声。ピアノの弾き語りに哀愁を帯びた歌詞が乗る「月光オートバイ」「冬のサナトリウム」では、近年の曲も往年の曲も同列に聴かせることができる、あがたの“今”を克明に描き出す力量を存分に感じさせられる。再び今回のアルバムの楽曲へと戻った「港の純情」では、歪んだギターが美しいレイヤードを描き、あがたと鈴木による終盤のコーラスの掛け合いは、彼らにしか分からない言語で会話を楽しんでいるかのようだ。あがたはMCで「はちみつぱいとは45年の付き合い」としたうえで、“素晴らしい楽団”と信頼感を表現。「ひと言ではおさまらんけど寡黙なヤツら」、そして「話を聞いてくれるけど、あんまり返してくれない。音で返してくれるんだけど。ずるいよ!俺は歌うしかないじゃん」と、彼ならではの言葉でメンバーを讃えた。

 オリジナル・ドラマーの故・かしぶち哲郎が作詞・作曲した「リラのホテル」から、息子である橿渕太久磨が歌う「釣り糸」への流れも、世代を超えて継承されていくであろう、彼らの音楽を象徴するかのような一幕だ。メンバー紹介を経て、ライブはいよいよ佳境となり、鈴木とあがたの息の合った掛け合いが印象的な「クリーニングはエイハブ」へ。新アルバムのリード・トラックでもあり、あがた曰く“ニュー・ディランサウンド”を奏でる「アポロンの青銅器」で、本編の幕を閉じた。

 熱が引かない会場の熱烈なアンコールで、はちみつぱいが「煙草路地」を演奏した後、再び登場したあがたは「乙女の儚夢」と、デビュー曲にして大ヒット作「赤色エレジー」を続けて披露。これらの名曲をたった今目の前で、この両アーティストが奏でているという事実に、「なんと贅沢なライブだろう」と、会場にいた誰もが再認識し、噛み締めたに違いない。アルバムのラストを飾る「べいびぃらんどばびろん」では、混沌とした熱で会場を包み、奇跡の一夜はフィナーレを迎えた。

 今年2017年は、彼らと共に歩んだベルウッド・レコードの創立45周年にあたる。来る10月8日には、豪華アーティストが一同に会する記念コンサートが決定し、関連作品のリリースも予定されている。今回のライブに続き、ファンにとっては楽しみが止まらない年になりそうだ。

撮影:愛茉


◎メンバー
あがた森魚(Vo/Gt/Pf)
鈴木慶一(Gt/Pf/Vo)
渡辺勝(Gt/Pf/Vo)
武川雅寛(Vn/Trp)
駒沢裕城(Pedale S Gt)
和田博己(B)
本多信介(Gt)
岡田徹(Key/Acc)
橿渕太久磨(Per/Dr)
夏秋文尚(Dr)

◎セットリスト
【あがた森魚&はちみつぱい in 東京 2017 ~「べいびぃろん」】
2017年7月1日(土)メルパルクホール(東京)
1.もおたりぜいしょん
2.春一番に行かなくちゃ
3.この夏リバティー
4.森から生まれた獣たちは
5.こうもうりが飛ぶ頃(はちみつぱい)
6.塀の上で(はちみつぱい)
7.ぼくの倖せ(はちみつぱい)
8.月光オートバイ(あがた森魚)
9.冬のサナトリウム(あがた森魚)
10.4月の雪
11.真夜中を歩く
12.虫のわるつ
13.港の純情
14.リラのホテル
15.釣り糸(はちみつぱい)
16.クリーニングはエイハブ
17.アポロンの青銅器
アンコール
1.煙草路地(はちみつぱい)
2.乙女の儚夢
3.赤色エレジー
4.べいびぃらんどばびろん

◎商品情報
『べいびぃろん(BABY-LON)』あがた森魚&はちみつぱい
2017/4/26 RELEASE 
KICS-3484 3,000円(tax out.)

<収録楽曲>
1.アポロンの青銅器
2.春一番にいかなくちゃ
3.もおたりぜいしょん
4.大平原
5.虫のわるつ
6.この夏リバティー
7.森から生まれた獣たちは
8.四月の雪
9.クリーニングはエイハブ
10.いつものようにただだまって
11.港の純情
12.真夜中を歩く
13.べいびぃらんどばびろん

◎公演情報
【ベルウッドレコード45 周年記念コンサート】
2017年10月8日(日)
新宿文化センター 大ホール
<出演者>
あがた森魚 / 鈴木茂 / はちみつぱい / 細野晴臣
~高田渡を歌う~ 高田漣
~ベルウッドを歌う~ 45th Bellwood BAND<高田漣(G)、林立夫(Dr)、北山ゆう子(Dr)、伊賀航(B)、野村卓史(Key)> feat.キセル、曽我部恵一、ハンバート ハンバート、and more
OPEN 16:30 START 17:30
全席指定SS席 8,800円(特典付き) / 全席指定SS席 6,800円/ 全席指定A席 4,800円
チケット:一般発売:7月23日

最終更新:7/7(金) 20:30
Billboard Japan