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豪州SC:ホールデンのGen2規定向け"新型V6ターボ"がシェイクダウン

7/7(金) 18:44配信

オートスポーツweb

 オーストラリアの人気ツーリングカー選手権、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーが2018年から採択する新たな車両規定"Gen2"に向け、着々とニューモデルの開発を進めているGMホールデン陣営。先日アナウンスされた新型コモドアに搭載する予定の“新型V6ターボ”が最初のトラックテストを行った。

【写真】キャデラックATS-V.R.GT3に搭載される3.6リッターV6直噴ターボは600馬力越えの出力を誇る

 ホールデンのワークスチームに指定されるレッドブル・レーシング・オーストラリア(RBRA)を運営するトリプルエイト・レースエンジニアリングは、2018年はフルシーズンではなく、いくつかの選択したイベントで“ワイルドカード”的にこの新型エンジンを搭載すると発表したが、チームはすでにプログラムの次の段階に着手している。

 GMの手によりアメリカで開発作業が進められてきた最初のエンジンは、トリプルエイトとエンジン開発パートナーであるKREの手に渡り、ゴールドコースト近郊の施設で2日間のテストを敢行。北米でのテストに引き続き、チームのエースであるシェーン-ヴァン・ギズバーゲンと、サテライトのベテラン、クレイグ・ラウンズらがステアリングを握った。

 この新型エンジンは、GMブランドのひとつであるキャデラックのワークス・レーシングカー、『キャデラックATS.V.R.GT3』に搭載されている3.6リッターV6直噴ツインターボをベースとし、ミシガンに本社を置くGMレーシングがR&Dを担当してきた。

 この2日間のテストでは、トリプルエイトが2014年に制作した“サンドマン”と呼ばれる2ドアパネルバン仕様のイベント向けレースカーを使用し、合計256kmを走破。バサースト12時間などでGT3車両の経験を持つドライバーたちも、エンジンに好感触を得たようだ。

 チームオーナーのローランド・デーンも「最初のテストとして、非常に満足のいく成果だった」と笑顔を見せた。



「ミシガン州ポンティアックにあるGMレーシングの施設と、ここクイーンズランドの双方で、すでに膨大な量の開発作業が行われてきた。まだまだやるべきことは山積しているが、引き続き“閉ざされたドア”の向こうで、開発に取り組むつもりだよ」と、デーン。

 現状、Gen2規定下での最高出力規制は明らかになっていないが、今回のテストでは主にドライバビリティと冷却性能に焦点が当てられ、サンドマンにはインタークーラーダクトと追加のエアインテークが取り付けられた。

 ターボ装着が許可されるGen2規定では、現行規定で許可されていないエアスクープの処理が重要性を増すとみられ、スーパーカー向けに大幅改良されたGT3エンジンは、インタークーラーやタービンといった補機類がパッケージングや重心改善を目的に大きく変更されている。

 ただし、今回のサンドマンでのテストは「運動性能を見るためのものではない」と、デーンは説明する。

「今回、サンドマンを使用したのはエンジンの最初の稼働を見るのが目的で、それ以外にはメリットもデメリットもない。エンジンのマイレージを稼ぎ、現時点での問題点や改善点を把握することだけが狙いだ」

 このサンドマンのシャシーは、2013年シーズン前半にジェイミー・ウィンカップが8勝を挙げた888-032シャシーが使用されており、そこにホールデン・デザインオフィスとのコラボレーションで、70年代に同社が生産して大人気を博した2ドアパネルバン“サンドマン”のボディを架装したもの。

 当初は現行エンジンである、KREがチューンした700馬力のアウトプットを誇るV8の5.5リッターが搭載されていたが、デーンによれば換装された最新のV6ターボのサウンドも「素晴らしい音だった」という。

「もちろん、スーパーカーにふさわしいサウンドを奏でているし、ファンは近々にもこのエキゾーストノートを聞くことになるだろう」

[オートスポーツweb ]