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伊達の栽培事業所でマツカワ稚魚大量死 将来の漁獲量に影響も

7/7(金) 18:11配信

苫小牧民報

 北海道栽培漁業振興公社伊達事業所(伊達市)で放流事業用に育てていたマツカワの稚魚が大量死したことが分かった。例年100万匹以上いる稚魚数が、約10万匹まで減ったという。公社などが原因を調べている。残る稚魚は日高以西の自治体や漁業者でつくる「えりも以西栽培漁業振興推進協議会」と協議し、8月以降に放流する計画だが、予定数を大幅に下回ることで数年後の漁獲量への影響が懸念されている。

 マツカワは「王蝶(おうちょう)」とも呼ばれるカレイ目カレイ科の高級魚。かつては”幻の魚”と言われるほど資源が少なかったが、2006年から道補助金など約9000万円を財源にふ化・放流事業をスタート。伊達事業所やえりも事業所で体長8センチ程度まで育てた後、えりも以西の太平洋沖合で約100万匹(うち苫小牧漁協分3万3000匹)を放流している。

 公社によると、今年も例年通りに放流する計画だったが、4月以降に原因不明の稚魚の大量死が発生。今月上旬までに約10万匹まで減った。8月の放流までにさらに減少する可能性もある。

 えりも以西地域のマツカワ漁獲量は放流初年度の06年が9・4トン。3年後の09年度には121・2トンと大台を突破し、その後はほぼ100トン超で推移。16年度は119・6トンだった。魚価もここ数年は1キロ当たり1200~1500円台で推移し、漁業者の収入底上げにつながっている。

 放流後のマツカワはおおむね3年目から漁獲可能。放流数の減少で将来的な漁獲量への影響も懸念されるが、同協議会の魚価対策プロジェクトチーム事務局を務める苫小牧漁協は、「これまでも放流を続けており、数年後の水揚げ量が大きく減ることはなさそう」と予測。「まずは大量死の原因究明など再発防止策が必要だが、たくさんの人にマツカワを知ってもらい、食べていただく機会になってほしい」と消費拡大に力を入れる考えを示している。

苫小牧民報

最終更新:7/7(金) 18:11
苫小牧民報