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日銀、5カ月ぶりに指し値オペを実施-長期金利の上昇抑制

7/7(金) 12:57配信

Bloomberg

日本銀行は7日午前、指定した金利水準で金額に制限を設けずに国債を買い入れる指し値オペを5カ月ぶりに実施した。欧米の金融引き締め観測や中短期債の需給懸念の影響が国内の長期金利にも波及したことが背景だ。

日銀が午前の金融調節で通知した国債買い入れの指し値オペの対象は、残存期間5年超10年以下の長期ゾーンで、前回2月3日以来となる。長期金利の指標となる新発10年利付国債347回債を買い入れる利回りは前回と同じ0.11%を指定した。ただ、売買価格の観点からは市場の実勢に達しておらず、金融機関からの応札額はゼロだった。

この日の債券市場では、同347回債利回りが日銀オペの通知前に0.105%と、前回指し値オペが実施された2月以来の高水準まで上昇。オペ通知後からは利回り水準を徐々に下げ、0.085%を付けている。日銀は長期ゾーンに対して、残存期間5年超10年以下の通常の国債買い入れオペも前回より500億円増額の5000億円で実施した。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「10年は守るという日銀の意思を確認できた」と指摘。「10年債利回りは0.1%が上限ということが確認できたので、10年は売らずに持っていればいいということになる」として、午後は残存期間10年以下の国債の買い戻し方向を予想する。

超長期ゾーンを中心にしたスティープ化は容認か

一方、日銀が長・短金利操作(イールドカーブコントロール)の誘導目標としていない超長期国債の利回りは一時、オペ通知後に上昇する場面があった。新発30年物国債55回債の利回りは0.925%と2016年2月以来の高水準、新発20年物国債161回債利回りも0.64%と3カ月ぶりの高水準を付けている。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、超長期ゾーンについて、「オペの増額などなく、20年金利には多少の上昇余地はありそう。イールドカーブは超長期中心にスティープする余地ありそう」とみている。半面、「0.11%を死守したことで海外金利が上がっても日銀が買うという安心感から、円債金利は上昇しづらくなった。入札も安心感から無難になりやすい。ただ、海外金利上昇の影響から、円債金利が大きく低下するイメージは持ちづらい」と付け加えた。

6日の海外市場では、欧州や米国の国債利回りが上昇。ドイツの10年物国債利回りは重要な水準とみなされていた0.50%を上抜けた。先進国の中央銀行当局者が示すタカ派的な姿勢が引き続き金融市場に影響を及ぼしている。米国の10年物国債利回りの上昇幅は最大で約7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に達していた。

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、今後の相場展開について、「海外金利上昇の影響はあるが、その海外金利も日本が上がっているから上昇している面もあり、お互いに影響している。日銀が動いたので、海外でも金利上昇が止まる可能性がある」とみている。

第5段落目以降を追加して更新します.

Saburo Funabiki

最終更新:7/7(金) 15:36
Bloomberg