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元大関・雅山が新大関・高安に望むこと そして次の大関候補は?

7/8(土) 13:06配信

スポーツ報知

 大相撲名古屋場所が9日、愛知県体育館で初日を迎える。元大関・雅山の二子山親方(39)が、新大関として挑む高安(27)=田子ノ浦=への期待と課題を語った。そして、次の大関候補は…。

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 大関昇進を決めた高安は、馬力がついて、地力がついたことは間違いありません。夏場所は勝ち星を挙げることに専念しているように感じました。ただ、押し込んでからはたく相撲が多かったことに、やや批判的な声があるのも事実ですが、自分の見方は少し違います。押し相撲にとってのはたきは、四つ相撲の投げと一緒なんです。

 四つに組んで寄り進んだ時、相手力士が踏ん張って寄り切れないと感じるから投げるんです。同じようにはたきも、押していって相手がこらえるために前のめりになった瞬間を捉えます。

 投げが決まると「豪快な投げでしたねえ」と称賛されることが多いんですが、はたきで勝つと、ほめられることはほとんどないですよね(笑)。

 自分からしたら、その差の意味がわからなんです。「いやー、タイミングのいい素晴らしいはたきでしたね」と言ってほしいんです(笑)。はたきだって、突いている間に、相手の足がだんだんそろっていくのを、一瞬で見極めてはたくわけですから、技術的な面もあるんです。

 確かに、相手を呼び込むようにはたいて、墓穴を掘るような相撲なら、いくら非難されても仕方ないですけどね。

 高安の場合も、大関に上がると内容も問われます。夏場所14日目の正代戦では、押し込んでもいないのに、はたきにいって逆に相手に前に出られて寄り倒されてます。

 まだ相撲が少し雑な面があるような気がします。そういったところを克服しないと、優勝、そして横綱への道は厳しいと思います。

 今の横綱・大関はほとんど30歳を超えています。そして幕内上位の玉鷲や嘉風、十両で奮闘する安美錦など、ベテラン力士の活躍には本当に頭が下がります。

 その反面、若手力士の突き上げがそれほどないことが、最近の力士の寿命を伸ばしている面は否定できません。

 自分たちの時代は、貴乃花関、若乃花関、曙関、武蔵丸関、魁皇関、出島関、千代大海関、それに自分といった上位陣に、三役クラスに琴錦関、安芸乃島関、貴闘力関、土佐ノ海関など実力も個性もある力士が目白押しでした。

 現在、次代を担うと期待感があるのが貴源治ぐらいですよね。そのほかでは自分は正代に将来性を感じます。正代はスケールの大きな相撲を取ります。立ち合いに少しアゴが上がりますが、上体が柔らかいので、対処できます。上背もあるし、どの力士も、攻めにくいのではと思います。

 正代の弱点は突き押しに弱いことです。そこを克服できれば、大関だって夢ではありません。本人はあまり上を目指す欲がないと聞いていますが、大関になったら、もっと違った風景が見れますからね。ぜひ、上位を目指して貪欲になってほしいと思います。(スポーツ報知大相撲ジャーナル8月号より一部抜粋)

最終更新:7/8(土) 13:06
スポーツ報知