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東芝は復活するのか? 「村上説」から考える崩壊後

7/8(土) 12:15配信

投信1

いよいよ追い詰められてきた東芝

「東芝問題」が発覚してから既に3回目の夏を迎えようとしています。

2015年に不正会計問題が発覚した当初は、東芝が”解体”に向かうという見方は少数派でした。しかし、2016年末に米原子力発電プロジェクトにおける巨額損失の可能性が明らかにされてからは、解体どころか“崩壊”に向かうという見方すら目にするようになっています。

ちなみに筆者の理解では、”解体”は半導体から原子力、パソコンまでを手掛ける総合電機メーカーとしてのビジネスモデルの終焉を意味する一方で、”崩壊”は上場廃止から破たん(倒産)の可能性まで、幾分の幅があると思われます。

そして、決算発表を8月10日に延期した6月23日以降は、”崩壊”のうち少なくとも「上場廃止」のリスクはかなり高まってきたのではないかと見ています。

そのように考えるのは、東芝は過去3年間で5回も有価証券報告書の提出期限が守れなかったとういう経緯から見て、8月10日の締切りが守られる確証が現時点では得られないためです。

また、仮に8月10日に決算を発表できたとしても、2018年3月期末までに2兆円超で半導体事業(東芝メモリ)を売却できず、2年連続の債務超過となった場合には、よほどの超法規的な措置が取られない限り上場廃止が避けられないからです。

実際、売却できない可能性も高まっていると感じられます。連日、メディアで東芝メモリの売却交渉に関する憶測記事が報じられているように、事態は益々混迷を深めているからです。

東芝は産業革新機構、ベインキャピタル、日本政策投資銀行からなるコンソーシアムに売却したい意向ではあるものの、東芝とウエスタンデジタルが訴訟合戦にまで至っているため、コンソーシアム内での意見調整が進まないことがこの混乱の背景です。

それでも時価総額は1兆円を維持

このように上場廃止リスクは明らかに高まっていますが、東芝の株価は意外に堅調です。

決算の延期と東証1部から2部への指定替えが発表された6月23日以降、株価は連日下落していますが、それでもこの間の下落率は2割弱に過ぎず、時価総額も1.1兆円と1兆円の大台をキープしています。また、問題発覚以降の過去3年間の安値158円(2016年2月)に対して約7割も高い水準にあります。

では、なぜ株価は意外に底堅いのか。その疑問に対する1つの示唆(ヒント)を、文藝春秋2017年7月号における村上世彰氏と池上彰氏の対談『年金GPIFは「物言う株主」になれ』のなかに見出すことができます。

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最終更新:7/8(土) 12:15
投信1