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ナダルの凄さが明らかに、マレーは耐え抜いて4回戦へ [ウィンブルドン]

7/8(土) 16:00配信

THE TENNIS DAILY

 今のラファエル・ナダル(スペイン)がいかに際立っているか----グランドスラム大会で連続28セットを連取中----を、フルに認識するには、金曜日にアンディ・マレー(イギリス)がくぐり抜けなければならなかったものを考えてみるといい。

マレー、ナダル、アンダーソンが16強入り、ツォンガ対クエリーは最終セット途中で日没順延に [ウィンブルドン]

 イギリス・ロンドンで開催されている「ウィンブルドン」(7月3~16日/グラスコート)の男子シングルス3回戦で、第28シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)が5つのセットポイントを手にし、勝負を第5セットに持ち込もうとしていたストレスのたまる時間帯の間、マレーのタイトル防衛は“揺らぐ地面“の上にあるように見えていた。

 もし第5セットに持ち込まれていたら、世界1位のマレーと騒々しい彼のサポーターたちは、果たしてそのテストに対処できただろうか----その問いを解明する必要はない。というのもマレーは陽が落ち行く中、最後の5ゲームを奪取し、フォニーニを6-2 4-6 6-1 7-5で倒すに十分なだけ安定したプレーを見せたからである。

「試合の終盤は緊迫していた」と、彼らしくも控えめな表現でマレーは言った。「非常にアップダウンの激しい試合だった。ベストのテニスだったとは言えなかったのでは、と感じている」。

 この日マレーが落としたセットは、今週、ロジャー・フェデラー(スイス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ナダル、マレーの〈ビッグ4〉が落とした最初のセットだった。この勝利の4人組はここ14大会というもの、彼らの間で「ウィンブルドン・タイトル」を占領している。半分はフェデラーが獲得、3度はジョコビッチ、そして2度ずつマレーとナダルが優勝した。

 ナダルの話をしよう。

 ナダルは先月、圧倒的なパフォーマンスで全仏オープンを戦い、プレーした19セットのすべてを取って(対戦相手のひとりは、第2セットの途中に故障で棄権した)、10度目の全仏タイトルを獲得したばかりのところだ。第30シードのカレン・カチャノフ(ロシア)に対するこの日の6-1 6-4 7-6(3)の勝利を含め、彼はウィンブルドンでもここまで9セットを連取しており、ナダルのグランドスラム大会でのセット連取数は、オープン化以降3番目に長いものとなっている。

「もし速くハードに打たなかったら、彼に粉砕されてしまうよ」と21歳のカチャノフは言った。「時間を与えてしまうと、彼は逃さずフォアハンドで圧倒してくる。また彼は、あらゆるアングルにボールを打ち込むことができるんだ」。

 友人のゴルファー、セルヒオ・ガルシア(スペイン)がロイヤル・ボックスで見守る中、ナダルはかなり壮観な試合を見せた。持ち前のパワフルなフォアハンドを叩き込み、15度のブレークポイントを稼ぐに十分なだけ、最高時速210kmにおよぶカチャノフのサービスの効果を弱めることに成功していた。

 ナダルは、手にした15度のブレークポイントのうち4度をものにし、ネットに出てスキルフルにプレーした。彼はネットに出た21度のうち17度でポイントを取り、サーブ&ボレーすると決めた4度のトライのすべてでポイントを奪った。

 ここ10試合でナダルがセット譲渡にもっとも近づいたのが、この日の第3セットだった。しかし5-6からのサービスで30-40とセットポイントを握られたナダルは、時速197kmのサービスに続き、ドロップショットを沈めて得点するという、素晴らしいパワー&タッチのコンビネーションを生み出し、このピンチを切り抜けた。

 月曜日に行われる4回戦で、ナダルは第16シードのジル・ミュラー(ルクセンブルク)と対戦する。ミュラーはアルヤズ・ベデネ(イギリス)を7-6(4) 7-5 6-4で倒して勝ち上がった。

 一方、マレーはノーシードのブノワ・ペール(フランス)と4回戦で対戦する。ペールはジャジー・ヤノビッチ(ポーランド)を6-2 7-6(3) 6-3で下して勝ち上がった。

 そのほかの4回戦の顔合わせは、2014年全米チャンピオンのマリン・チリッチ(クロアチア)対第18シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)だ。第7シードのチリッチは第26シードのスティーブ・ジョンソン(アメリカ)を6-4 7-6(3) 6-4で倒し、バウティスタ アグートは第9シードの錦織圭(日清食品)を6-4 7-6(3) 3-6 6-3で破って勝ち上がった。

 ノーシードのケビン・アンダーソン(南ア)は、第12シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)対第24シードのサム・クエリー(アメリカ)の勝者と対戦する。ツォンガとクエリーの3回戦は、第5セット5-6となったところで日没順延となった。このセットは両者サービスキープで進み、次のゲームはツォンガのサービスから始まる。この試合と、男子のドローのボトムハーフの3回戦は土曜日に行われる。

 また女子の4回戦の顔合わせは次のように決まった。第27シードのアナ・コニュ(クロアチア)対第10シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)、第13シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア)対第4シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)、第6シードのジョハナ・コンタ(イギリス)対第21シードのカロリーヌ・ガルシア(フランス)、ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)対第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)となる。女子のドローのトップハーフの3回戦は土曜日に行われる。

 今年の5月にクレーコート大会のローマで一度自分を倒している、非常に調子の変わりやすいフォニーニに対し、夕暮れが迫る中、マレーは第4セットで2-5とリードされていた。マレーはそのとき、もし勝負が第5セットに持ち込まれれば、開閉式の屋根を閉じ、照明をつけるためにプレーは中断させられるだろう、と考えていたのだという。

「そのことについても少し考えた。第5セットをプレーする前にコンディションが変わり、考えるための20分の中断がある」とマレーは言った。「だからもちろん、第4セットで勝負を決めることができてうれしいよ」。

 マレーは、グラウンドストロークの強打にドロップショットとロブを効果的に混ぜてくるフォニーニを相手に、辛うじてそれをやってのけた。

「自分のほうが上だと感じていた」とフォニーニは言った。「彼にはあまり選択肢がなかった。僕のほうがより多くのオプションを手にしていたんだ」。

 試合の序盤にラケットを投げたかどで警告を食らったフォニーニは、さらに、立てた指を口に突っ込んだことで1ポイントを差し引かれた。主審のダミアン・ドゥムソワ氏は、それを『目に見える猥褻行為』とみなし、結果的に2-2とする1ゲームをマレーに与えたのである。

 しかしそのことは、フォニーニをがっかりさせたり、散漫にさせたりする代わりに、彼が燃え上がるための燃料を注ぐことになったようだ。その約15分後、フォニーニは、ブレークポイントでのマレーのダブルフォールトにも助けられて3ゲームを連取し、まもなく5つのセットポイントを握ることになったのだった。

 しかしながら、彼はそのどれをもものにすることができなかった。

 そんなわけで、地元ファンたちにとって喜ばしいことに、オールイングランド・クラブ(ウィンブルドン)でのマレーの冒険は続くのである。(C)AP (テニスマガジン/テニスデイリー)

Photo: LONDON, ENGLAND - JULY 07: Andy Murray of Great Britain acknowledges the crowd as he celebrates victory after the Gentlemen's Singles third round match against Fabio Fognini of Italy on day five of the Wimbledon Lawn Tennis Championships at the All England Lawn Tennis and Croquet Club on July 7, 2017 in London, England. (Photo by Michael Steele/Getty Images)

最終更新:7/8(土) 16:00
THE TENNIS DAILY