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GPIF:16年度は2年ぶり黒字、収益率5.86%-運用資産は過去最高

7/7(金) 15:31配信

Bloomberg

世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2016年度の運用収益は2年ぶりに黒字に転換し、年度末の運用資産は過去最高を更新した。世界的な株高の押し上げ効果が金利上昇(債券価格は下落)と円高による目減り分を上回った。

GPIFが7日公表した昨年度の業務概況書によると、収益率は5.86%、収益額は7兆9363億円。資産別では国内株式が14.89%、外国株式は14.20%と2年ぶりのプラス。一方、国内債券はマイナス0.85%、外国債券はマイナス3.22%だった。15年度はリーマンショックに見舞われた08年度以降で最大の運用損を計上していた。

この結果、16年度末の運用資産額は144兆9034億円。年度末として最高だった2年前の137兆4769億円と四半期末で最も大きかった昨年末をともに上回った。前身の年金資金運用基金として自主運用を始めた01年度からの累積収益も53兆3603億円と最高を更新した。名目賃金上昇率を差し引いた運用利回りはこの16年間に年率2.80%。公的年金制度の一翼を担うGPIFに求められる同0.19%を大幅に上回った。

GPIFの高橋則広理事長は資料に掲載した挨拶文で、16年度は内外株式の価格上昇を受けてプラスの収益率になったと指摘。その上で、引き続き「投資原則・行動規範を遵守し、短期的な市場変動に捉われず長期的な観点から運用を行い、次世代に必要な積立金を残すためにしっかりと受託者責任を果たしていく」と表明した。10月からの合議制による意思決定の導入などガバナンス(組織統治)改革の実施に向けた準備を進めていくとも述べた。

年金特別会計が管理する資金も含めた積立金全体に占める国内債の割合は3月末に31.68%。1年前より5.87ポイント低下し、過去最低となった。国内株は23.28%と1.53ポイント、外株は23.12%と1.03ポイント上昇。外債は0.44ポイント低い13.03%、短期資産は8.89%だった。全体の5%を上限とするインフラ投資やプライベートエクイティ(PE、未公開株)、不動産などのオルタナティブ(代替)投資は0.07%に増えた。

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最終更新:7/7(金) 15:31
Bloomberg