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<御嶽山>噴火から間もなく3年 復興に手応え

7/9(日) 7:56配信

毎日新聞

 長野県と木曽郡の町村で作る木曽観光復興対策協議会が企画した御嶽山(おんたけさん)周辺の宿泊割引キャンペーンが好調だ。受け付けから1カ月足らずで予定数に到達した。2014年9月の御嶽山噴火から間もなく3年。6月25日にあった木曽町と王滝村で震度5強を記録する地震の影響も危惧されたが、御嶽山周辺の観光は元気を取り戻し始めている。信州デスティネーションキャンペーン(DC)も始まり、関係者は期待を寄せる。

 噴火直後と比べると観光客は増えてきている。県によると、御嶽山とそのふもとの施設などの利用者は、15年が計7万4000人で、16年は計10万人。噴火前の13年の22万人の半分にも及んでいないが、増加傾向だ。

 6月の地震はその流れに水を差すかと思われた。「御岳ロープウェイ」(木曽町三岳)は地震発生から4日間、施設点検などのため、休業し、6月中にあったバス5台、約130人の団体予約はキャンセル、または延期された。しかし、7月に入ってからは大きな影響はないという。

 今孝志社長(63)は「震度4クラスの余震でも起きればわからないが、噴火の時ほどではない」と話す。昨年のロープウエー利用者は4万2840人で、13年の10万770人と比べ、42・5%だった。それでも今社長は「今年は信州DCという追い風もある。明るく前向きにいくしかない」と期待を寄せる。

 御嶽山ふもとの「ホテル木曽温泉」(木曽町三岳)は館内の配管が地震でずれ、一時お湯が出なくなるトラブルがあったが、間もなく復旧した。地震翌日に2件の予約キャンセルがあったといい、事務長の袖口正二さん(60)は「これから夏本番という時に出はなをくじかれた地震」と話す。噴火前は年間約5000人が宿泊したが、現在はその6~7割にとどまっているという。「年々、上向きにはなっているが、今回の地震でどうなるか」と不安もよぎる。

 しかし、先着3000人限定で1人5000円分の宿泊料が割引となる「木曽御嶽山麓(さんろく)ふっこう割キャンペーン」は好調だ。木曽観光復興対策協議会事務局のある県木曽地域振興局商工観光課によると、6月15日に受け付けを開始し、今月上旬には定員が埋まった。ホームページでは「受け付け終了」を告知し、冬季予定の第2弾を予告している。愛知県からが多いが、東京や横浜など関東方面も目立つという。内田孝雄課長は「(定員に達するのは)もっとかかるかなと思ったが、予想以上に早く、地震の影響はなかった」と観光面での復興に手応えを感じていた。【松澤康】

最終更新:7/9(日) 7:56
毎日新聞