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稀勢土俵から届ける乗り越える力 九州豪雨被災地に心痛め…重ねる復活の思い

7/9(日) 6:03配信

デイリースポーツ

 「大相撲・名古屋場所」(9日初日、愛知県体育館)

 左上腕部などを負傷し夏場所を途中休場した横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=が8日、愛知県体育館で行われた土俵祭りに参加し、九州豪雨の被災地を思い、復活を期した。先場所は初日に黒星を喫しただけに序盤で勢いに乗れるかがカギ。八角理事長(元横綱北勝海)からは、優勝争いを厳命された。

 福岡、大分で日に日に被害が拡大していく。テレビに写し出される悲惨な光景に稀勢の里も心を痛めていた。九州豪雨を問われると言葉を詰まらせ「災害はどうしてもね…」と、唇をかんだ。

 今、できることは場所に集中するだけ。「自分らは相撲を取ることしかできないから。少しでも協力できることがあればしたい」。名古屋から被災地へ、相撲の熱戦で少しでも力を届けるつもりだ。

 横綱の土俵入りは古来より大地を踏み邪気を払い、自然災害を鎮める力があると言われる。何より大けがを乗り越える姿は被災地に勇気を与えるはず。大きな使命感を背に、復活ロードを歩む。

 場所前の稽古では患部に力が入らず顔をしかめることもあった。それでも試行錯誤を繰り返し最善の仕上げはできた。「いいと思う。やってみるだけ。非常に自信を持っている」と断言した。

 八角理事長は「絶好調というのはなかなかない。その中で勝つのが務め、横綱の使命」とV争いを厳命。「勝てば集中できる」と序盤をカギに挙げた。

 先場所初日は嘉風(尾車)に苦杯をなめ、11日目から休場した。今場所初日は過去5戦5勝の新関脇御嶽海。2日目は20歳の貴景勝と、ホープらを退け勢いに乗りたいところ。「力を出すだけ。一日一日乗り切る」。31歳初戦、今後の土俵人生を左右する15日間になる。