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<静岡県>健診結果を地図に 65万人分ビッグデータ活用

7/9(日) 10:30配信

毎日新聞

 静岡県が約65万人分の健康診断の結果を統合したビッグデータを分析し、9月から小学校の教材として活用する方針を決めた。地域ごとの「健康格差」を地図にして可視化。文部科学省によると、学校現場でビッグデータを応用した健康教育は初の試み。【斎藤義彦】

 40~74歳の健康診断「特定健康診査」は現在、全国で定期的に実施されているが、データは大企業の健康保険組合、市町村の国民健康保険組合、中小企業が加盟する全国健康保険協会(協会けんぽ)と、バラバラに保管されている。静岡県は全国に先駆けて垣根を越えてビッグデータを統合し、約65万人のデータを集積した。さらに、メタボリックシンドローム、糖尿病、高血圧などの生活習慣病が、どの地域に多く、どこで少ないかを分析した。

 その結果、伊豆半島など東部に生活習慣病の患者が多く、西部に少ない健康格差が判明した。地域格差は男性の場合、メタボリックシンドロームで1.6倍、高血圧で1.4倍に達していた。県民健康基礎調査で、東部の人はコロッケやチャーハンなど油っぽいものを多く食べ、西部ではサラダや肉じゃがなど野菜や煮物を多く摂取していることも分かった。また、東部は公共交通機関が少ないため移動は自家用車に頼りがちで、歩く機会が少ないことも影響しているとみられる。

 県は、子供のころから生活習慣病の重要性を学ばせようと、9月からモデル校4校で小学6年生を対象に、健康格差を可視化したデータを盛り込んだ保健の授業を4時間、始めることを決めた。子供たちの理解が深まれば全県に広げる。教材制作は東京大政策ビジョン研究センターの古井祐司特任助教が協力。血管の老化や動脈硬化がわかるアプリも導入し、保護者も巻き込んで健康増進を図る。

 文科省健康教育・食育課は「ビッグデータを活用した健康教育は聞いたことがない。子供は生活習慣病にピンとこない部分もあり、健康を大事にしないとどうなるか、わかりやすい授業になるのではないか」と期待を寄せている。

最終更新:7/9(日) 10:30
毎日新聞