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生活再建、歩み遅く=住宅提供わずか10世帯―「足りない」の声も・九州豪雨

7/9(日) 17:16配信

時事通信

 九州北部豪雨に見舞われた大分県日田市では9日、被災者向けの公営住宅の無償提供など、住民の生活再建に向けた動きも出始めた。

 しかし、この日の募集戸数はわずか10世帯。十分な支援とは程遠い状況で、住民からは「足りない」との声も漏れた。

 朝一番に開設された窓口には、家を失った住民らが次々と訪れた。入居が決まった会社員男性(35)は鍵を受け取り、「子供が小さい。親族宅に世話になっているが、とりあえず良かった」とほっとした様子。一方、会社員江島浩文さん(50)は飼い犬と一緒に住める場所を求めて来たが、ペットは不可で、「選択肢が足りない。空き家なども紹介してほしい」と肩を落とした。

 知人宅に身を寄せる会社員松島剛さん(47)は「10世帯だけとは。自分よりも困っている人はいる」と申し込み自体をやめた。アパートを借りるという。市は国家公務員宿舎など、ほかにも提供できる住宅がないか調査を急ぐ。

 同市では、家屋などの損害状況を記載する罹災(りさい)証明書の発行手続きも始まっている。窓口で書類を受け取った会社員財津久志さん(58)は「自然現象なのでこればかりは仕方ない。新しく家を建てることも考えている」と前を見据えた。

 多数の行方不明者がいる福岡県朝倉市では同日、市内3カ所で災害ごみの受け入れを開始。泥まみれのたんすや家電製品が続々と運び込まれた。

 被害が大きい同市杷木地区出身で、被災した知人宅の片付けを手伝う会社員、梶原隆さん(39)=同県うきは市=は「泥の中から出すだけで大変。まるでごみの発掘」と話した。軽トラックで3往復しているが、「終わりのめどは立たない」。同地区の祖母宅も被災し、「ごみの前に土砂を何とかしないといけない状態」という。 

最終更新:7/9(日) 17:32
時事通信