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「沖ノ島」世界遺産に=除外勧告資産も逆転登録―国内21件目・ユネスコ

7/9(日) 17:55配信

時事通信

 【クラクフ(ポーランド)時事】ポーランドのクラクフで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は9日、日本が推薦した「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県)の世界文化遺産登録を決定した。

上陸に厳しい制限=祭祀跡や奉献品残る-観光と両立課題も・沖ノ島

 
 ユネスコ諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)は5月、沖ノ島(宗像大社沖津宮)と付随する三つの岩礁のみを登録し、他の4資産は除外するのが適当と勧告したが、同委は勧告を覆し、全8資産の一括登録を決めた。

 国内の世界文化遺産は17件目で、自然遺産を含めた世界遺産は21件目。

 沖ノ島は九州と朝鮮半島の間に位置し、島全体が信仰の対象とされる。4~9世紀、朝鮮半島や中国大陸との交流成就や、航海の安全を祈る大規模な祭祀(さいし)が行われた。この変遷を示す考古遺跡が、ほぼ手付かずの状態で残されてきた。

 島では朝鮮半島からの金製指輪やペルシャ(イラン)からシルクロードを通じてもたらされたと考えられるカットグラスわん片など約8万点の奉献品が出土。全て国宝に指定され、「海の正倉院」とも呼ばれる。小屋島、御門柱、天狗岩の3岩礁は、沖ノ島の鳥居の役割を果たしている。

 逆転登録される4資産は、大島から沖ノ島を拝む沖津宮遙拝所▽大島や九州本土で沖ノ島と共通する祭祀を行った宗像大社の中津宮と辺津宮▽祭祀を担った豪族宗像氏の墳墓「新原・奴山古墳群」。

 イコモスは、沖ノ島と3岩礁以外は「世界的な価値は認められない」として除外を勧告したが、世界遺産委の審議では「8構成資産は文化的・歴史的に一体で、価値の理解のためには全資産が必要」といった意見が相次ぎ、一括登録が決まった。

 世界遺産をめぐっては、政府が2018年の登録を目指して「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎県、熊本県)を文化遺産に、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島県、沖縄県)を自然遺産に推薦している。 

最終更新:7/9(日) 21:54
時事通信