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上陸に厳しい制限=祭祀跡や奉献品残る―観光と両立課題も・沖ノ島

7/9(日) 18:07配信

時事通信

 世界文化遺産への登録が決まった沖ノ島(福岡県宗像市)で貴重な古代祭祀(さいし)の痕跡や約8万点の奉献品が残されてきたのは、島への信仰や禁忌が受け継がれ、上陸が厳しく制限されてきたことなどが背景にある。

 
 沖ノ島では、今も女人禁制などの禁忌が残る。男性も上陸は通常、認められておらず、許された場合も着衣を全て脱いで海に入り、みそぎをしなければならない。

 現在、神職ら以外の一般男性が沖ノ島に渡って参拝できるのは、毎年5月27日の沖津宮現地大祭の時だけだ。この場合も、上陸できるのは約200人に限定されている。

 また、沖ノ島は「不言様(おいわずさま)」とも呼ばれ、島で見聞きしたことを口外してはならないとされてきた。島からは「一木一草一石たりとも持ち出してはならない」とされ、江戸時代にはこれを破ったことによるたたりがあったとも伝えられる。

 こうした島への畏敬の念により、古代祭祀遺跡はほぼ手付かずの状態で守られてきた。世界遺産に登録された場所は、観光名所としてにぎわうケースが多いが、沖ノ島の歴史的な価値や魅力をどのように発信するかは今後の課題となる。 

最終更新:7/9(日) 18:23
時事通信