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デブリ撮影できるか 第一原発3号機の格納容器調査

7/9(日) 9:33配信

福島民報

 東京電力が今月中旬にも開始する福島第一原発3号機の原子炉格納容器内部調査は、事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の実態を把握できるかが最大の焦点となる。東電は今春に1、2号機を調査したが、デブリは撮影できなかった。専門家は「調査で有力な情報が得られれば、3号機からの取り出し開始もあり得る」と分析している。
 政府と東電は今夏に1~3号機の状況に応じたデブリの取り出し方針を決める計画だが、実態は事故から6年以上が過ぎた現在も把握できていない。3号機の調査でデブリの形状や硬さ、分布状況を把握できれば、1、2号機の方針検討にも役立つと期待されている。
 3号機は格納容器の底から高さ6メートル付近まで汚染水がたまっている。デブリの一部は圧力容器下部を突き破り、汚染水内に落下しているとみられている。調査では、格納容器の壁の貫通部から潜水可能なロボットを入れ、レールを伝わせて圧力容器真下の足場に移動させる。圧力容器下部の状況をカメラで確認した後、汚染水の中を遊泳させてデブリの撮影を目指す。
 政府と東電の工程表では2021年に1~3号機のいずれかで取り出しを始める方針。ただ、1号機は格納容器底部に落下したデブリが広範囲に広がっているとされる。2号機は格納容器内部の放射線量が比較的高いなど取り出しに向けた課題は多い。
 廃炉の技術支援を担う原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)の委員の1人は、3号機の使用済み核燃料取り出しに向けた作業が1、2号機と比べて進んでいる点を挙げ、「今回の調査で有力な情報が得られれば、3号機からデブリの取り出しを始める可能性がある」との認識を示した。

福島民報社

最終更新:7/9(日) 13:54
福島民報