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Amazon Echo Showレビュー:Echo+画面=便利に決まってる

7/9(日) 12:10配信

ギズモード・ジャパン

早く日本にも…。

Google(グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)に続いてApple(アップル)やLINE(ライン)も参戦を表明し、スマートスピーカー市場はますますにぎわいつつあります。そんな中、Amazon Echo(アマゾン・エコー/以下、Echo)でこの市場を作り出した張本人のAmazon(アマゾン)は、すでに他社よりお先にスピーカー+αなものを打ち出しています。

【画像】Echo Showには、音量調節用とマイクミュート用の物理ボタンもあります。

それが、Echoに7インチのタッチスクリーンを付けたAmazon Echo Show。スマートスピーカーに画面がくっつくと良いことがあるのかどうか、米GizmodoのAlex Cranz記者が実際使ってレビューしています。

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Amazon Echo Show(以下、Echo Show)が初めて私のベッドルームに来た夜、のっけからEcho Showの画面を下向きに伏せなくてはいけませんでした。というのはEcho Show上では、私の次のミーティングの予定と最新ニュース、天気予報がループ表示され続けていて、まぶしくて寝られなかったんです。まるで目の前に情報の太陽を突きつけられてるみたいでした。

でもその次の夜、Echo Showは「もうわかってますから」とでも言うように、違うメッセージを表示してきました。「『Alexa、do not disturb(邪魔しないで)』と言ってみましょう」

それに従うと、画面の光が真横でも寝られる程度にフッと暗くなりました。Echo Showは私がしたいことをしたいときに、的確に理解できるんです。そんなとき、Echo Showは家の中のお気に入りガジェットのひとつになります。期待を見事に裏切ってくれることもありますが。

でも、Echo Showのことを悪く言うのは難しいです。230ドル(約2万6000円)のEcho Showは、AmazonがGoogleやAppleといった競合に先んじるべく、スマートスピーカーにスクリーンを合体させて投入したものです。スマートスピーカーは去年から引き続き今年も好意的に受け入れられていて、今は(Apple以外の)みんなが、スクリーン付きのホームアシスタントを開発中です。

Amazonを追うGoogleは、Google HomeとChromecastを連動させたり、Google Homeの頭脳であるGoogle AssistantをAndroid TVやNvidiaのShieldに内蔵したりと、外部のハードウェアを生かす形でスクリーン付きアシスタントを実現しようとしています。それに対しAmazonは、Echo Showを本棚に収まるオールインワンのパッケージで完結させてきました。

このパッケージはあまりに良すぎて、その短所も長所からのとばっちりのように感じられるほどです。パワフルなスピーカーと明るく高画質な画面を使って、Echo Showは簡単な質問に鮮やかに答えたり、受け取りやすい形で情報を伝えてくれたりするので、期待がどんどん高まってしまうんです。その期待が行き過ぎると、犬の様子がおかしいんだから電話してくれたっていいじゃんとか、テキサスの小さな問屋さんが扱ってるお気に入りのサルサソースをどっかで見つけて(買って)くれないかなとか、そういう無茶振りがしたくなってきます。あまりに無茶が過ぎれば、当然ながらEcho Showにできないタスクが出てきます。

スマートフォンのアシスタントもそうですが、Echo Showはつねに前のめりで情報を提供してくれます。面白おかしいニュースやら天気予報やらリマインダを、聞いてもないのにポップアップ表示してきます。「CNNを見せて」といえばほぼ一瞬で、CNNの最新ニュースが画面に表示されます。と言うと、何でも望みをかなえてくれるように聞こえますが、あえてできないようになってることもあるようです。たとえばWebブラウジングはよっぽどのことしないとできないし、GoogleやBingでの画像検索はしてくれません。「ポルノを見つけて」といえば、なんでかAmazon Primeで『スプリング・ブレイカーズ』を見ろと勧めてきます。

Echo ShowはAmazonのエコシステムを使うように作られていて、そこで見られるコンテンツはAmazonの中にすべて用意されています。写真はPrime Photo、動画はAmazon Video、音楽はAmazon Music、オーディオブックはKindle、といった具合です。でもYouTubeも見られるし、PandoraやSpotifyから音楽をストリーミングすることもできます。

とはいえ私が今までEchoやGoogle Homeで使っていたのは天気とか時刻のチェック、犬用の音楽再生、タイマーのセット、スマート照明の操作、くらいです。でもそんな既存のタスクもすべて、Echo Showはより良くこなしてくれます。私はいつも今の天気を聞いては、答えを聞き終わる前にそこから離れてしまうのが常なんですが、Echo Showなら画面に数日分の天気予報を表示してくれて、次に何か聞くまではそれをキープしてくれます。それからタイマーをセットすれば残り時間を表示してくれるので、「あと何秒?」と何回も聞く必要がありません。タイマーが終わったときも、Echoでは「ストップ」と叫んでアラームを止める必要がありましたが、Echo Showなら画面スワイプで止まってくれます。音楽再生の操作も画面でできて、再生、一時停止、スキップのボタンが表示されています。

こういうのは小さな違いのようですがすごく便利なので、Echoに比べて50ドル(約5,500円)高いのも別にいいかって思えます。それに機能面で優れているだけじゃなく、見た目にもEchoよりちょっと良いと思います。私のルームメイトはEcho Showをひと目見て、「あーこれならあの黒い筒よりぜんぜん良いね」と言ってました。私はEchoをルータの裏に隠してたんですが、Echo ShowはGoogle Homeと同じように、リビングや寝室の目立つ場所に置いてもかまわないと思えます。エッジがやけにシャープで、ちょっと90年代のAV家電っぽいんですけどね。

ともあれ、未来感があります!といっても、腕に覚えがある人は「こんなの使い古しのスマホとかラップトップとかタブレットくっつけて、ちょっとプログラミングすれば作れるじゃん」と思われるかもしれません。というか、Google Homeを最新のAndroid TVかNvidia Shieldと連動させれば、画面のタッチ操作こそできないものの、Echo Showと似たようなことは(Google風味で)可能です。

つまりEcho Showでできることって、別に画期的じゃないんです。でも、タッチでも音声でも操作できて、画面に情報表示してくれるスマートスピーカーが欲しかったら、今までは自力でハックするしかなかったんです。Echo Showは、そんなことやってられない多くの人のための初めてのデバイスであり、いろいろな意味で『ジェットソンズ』な未来に向けた最初のステップのように感じられます。

Echo Showにはカメラがあり、ビデオ通話もできます。といっても今通話できる相手は、EchoとかAlexaアプリをインストールしたスマートフォンだけですが、コンセプトとしては良いし、使ってて楽しいです。Echo Showをオフィスでテストしているとき、「Call home(家に電話して)」と叫んだら、本当に家のEchoが鳴りだして犬とルームメイトがびっくり、なんてことがありました。「Call mom(ママに電話して)」って言うだけで母親の顔が画面に出て来る、なんてすごく『スタートレック』風です。ただそれは、Amazonが単にユーザーの行動を聞いているだけじゃなく、見てもいるということで、考えてみると気持ちの良いものじゃないです。Echo Showを寝室に置く場合はなおさらです。

でもEcho Showの最大の問題は、デバイス自体というよりも、AmazonのAlexaのインフラの問題です。Echo Showに関して思いつく欠点はすべて、Echoにもあてはまります。Echo ShowもEchoも、追加される「スキル」に大きく依存しているんです。「スキル」とは、iPhoneにおけるアプリみたいなものです。私がEcho/Echo Showに何か頼んでも、それに対応するスキルがなかったり、どのスキルを使うべきかわからなかったりすると、とんちんかんな反応が返ってきます。たとえばYouTube動画が見たいのにAmazon Videoを見に行ったり、映画の上映時間が見たいのにAmazonのストアに行ったり、という具合です。

また、音声認識力も完ぺきじゃありません。私はいつもスマートスピーカーに対しては発音をはっきりするよう心がけているんですが、Echo Showに「show me Joe T Garcia salsa medium picante(Joe T Garciaのサルサ、ミディアム・ピカンテを見せて)」と言ってみたとき、それは「Show me a joke Garcias salsa medium picante(ジョークのGarcias salsa medium picanteを見せて)」と理解されました。「show me GOOP(GOOPを見せて)」と言うと、「show me group(グループを見せて)」と勘違いされました。このへんもEchoと共通する課題です。

とはいえそれ以外の部分はすごく気に入ってるので、課題があっても重箱の隅のように感じられます。Echoからアップグレードしたい人、またはそろそろちゃんとしたスマートスピーカーを買ってもいいかなと思う人は、Echo Showを今すぐ買うべきです。それくらい良いと思います。

ただEcho Showには、まだまだ改善の余地もあります。OSと「スキル」の間のやりとりが改善され、もっと直感的に使えるようになるまでは、『ジェットソンズ』の未来にはまだ遠いと言えそうです。

まとめ

・天気を聞くために5回もコマンドを言い直す必要はありません。

・230ドル(約2万6000円)のEcho Showは、Echoより50ドル(約5,500円)、Google Homeより100ドル(約1万1000円)高いです。でも7インチディスプレイのおかげで、競合よりずっと良いものに思えます。

・タッチスクリーンなので、スワイプで音楽やアラームを止められて、叫ぶのよりずっと便利です。Wi-Fiへの接続もより簡単になりました。

・Echo Showではビデオ通話ができ、テストしてみてもひっかかる感じはゼロでした。ただ、通話相手もEchoじゃないといけません。家族で使うのは良いですが、それ以外の使い道は限られています。

Image: Alex Cranz/Gizmodo
Source: Amazon, AFTVnews
Reference: Amazon Video

Alex Cranz - Gizmodo US[原文]
(福田ミホ)