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島尾敏雄生誕100年 ゆかりの地を散策 加計呂麻島

7/9(日) 11:46配信

南海日日新聞

 奄美ゆかりの作家・島尾敏雄(1917~86)の生誕100年記念祭は8日、「島尾文学の地を訪ねて」と題し、鹿児島県大島郡瀬戸内町の加計呂麻島(かけろまじま)で散策ツアーがあった。島尾文学ファンら約100人が参加。押角(おしかく)集落にあるミホ夫人の実家跡や、島尾が戦時中に隊長を務めた「第18震洋隊」の格納庫跡などを訪ねた。

 加計呂麻島は奄美大島の南側に位置し、島尾敏雄、ミホ夫人の小説の舞台になった。ツアーはNPO法人島尾敏雄顕彰会(潤井文子理事長)の主催。瀬戸内町古仁屋の町立図書館で島尾文学コーナーの展示作品などを見学した後、海上タクシーで加計呂麻島の押角集落に向かった。

 押角集落では、現在は門柱が残るミホ夫人の実家跡を見学し、顕彰会メンバーらから説明を受けた。この後、押角集落から格納壕(ごう)跡が残る呑之浦(のみのうら)まで、島尾とミホ夫人が人目をしのんで度々会っていたとされる浜辺を歩いた。

 干潮の浜辺は石ころが散在。参加者らは「昼間でも険しいところ。ミホさんは夜中によく歩いたものだ」などと感心。東京都豊島区の山崎裕子さん(44)は「昨晩はミホ夫人の原作を映画化した『海辺の生と死』を鑑賞した。逢瀬(おうせ)の浜歩きも感慨深い体験だった」と話した。

 参加者らはこの後、加計呂麻展示・体験交流館(諸鈍)で、若い二人のその後を描いた作品である映画『死の棘』の鑑賞会と小栗康平監督の講演も楽しんだ。

南海日日新聞社

最終更新:7/9(日) 12:48
南海日日新聞