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F1オーストリア決勝詳報:熾烈なレースを制し、ボッタス今季2勝目

7/9(日) 23:18配信

motorsport.com 日本版

 F1第9戦オーストリア決勝は、ドライコンディションでスタート時刻を迎えた。しかしレース終盤に降雨の予想が出ていたため、各陣営空模様と睨み合いながらのレースとなった。

【リザルト】F1第9戦オーストリアGP決勝

 オープニングラップの第1コーナーでは、大きなクラッシュが発生。出遅れたトロロッソのカルロス・サインツJr.を交わし、ポジションを上げたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が、背後からきたダニール・クビアト(トロロッソ)に1コーナーのブレーキングで追突されてしまったのだ。アロンソはクラッチトラブルによりスタートに失敗してポジションを下げていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を巻き込む形でオーバーラン。3台の多重クラッシュとなった。

 事故に関与した各車はコースに復帰するが、アロンソはピットに戻ってリタイア。クビアトはノーズの交換などを行い、レースに復帰した。フェルスタッペンはピットにすら戻ることができず、今季5度目のリタイアとなった。このクラッシュの原因を作り出したとして、クビアトには10秒のストップ&ゴーペナルティを科されることとなった。

 上位では、ターン3でキミ・ライコネン(フェラーリ)がオーバーランしてことでポジションを落とし、逆にダニエル・リカルド(レッドブル)がトップ3入りした。ロマン・グロージャン(ハース)もこれに乗じて一時4番手を走行していたが、のちにライコネンに交わされて5番手となった。

 ギヤボックス交換によるグリッド降格ペナルティを受け、8番グリッドスタートとなったメルセデスのルイス・ハミルトンは、前のセルジオ・ペレス(フォースインディア)を攻略し、さらにグロージャンも交わして、スタートから7周目までに5番手に浮上した。その後、4番手のライコネンに接近するも、右リヤタイヤにブリスターを作ってしまったことをチーム無線で訴えた。一方のライコネンもブリスターに悩まされている様子だった。

 ベッテルからジャンプスタートが疑われ、一時スチュワードによる審議が入ったほどの見事なスタートを切ったバルテリ・ボッタス(メルセデス)は、ベッテルとの差をぐんぐん開いていき、10周目の段階で4秒差をつけた。審議の結果、ボッタスはジャンプスタートではなかったことが、後に確認された。

 レースが落ち着きを見せてきた30周目、ハースのケビン・マグヌッセンがスローダウンし、緊急ピットストップを行なった。11番手を走行していたマグヌッセンは、10番手のランス・ストロールを追い上げていた中での出来事であったため、チーム無線でピットインを命じられた際、悔しさをにじませた。

 その間に上位勢に動きが現れる。31周の終わりにまずハミルトンがピットインを行った。ウルトラソフトタイヤを履いたハミルトンは、ポジションを維持してコースに復帰した。

 それを合図にリカルド、その翌周にベッテルがそれぞれピットインを行なったことで、ライコネンが2番手に浮上した。

 少し間が空いて、ボッタスは40周目にピットインし、2番手でレースに復帰するも、44周目にはライコネンを交わしてポジションを回復させた。ライコネンはボッタスに抜かれた直後にピットインを行い、ハミルトンの背後の5番手でレースに復帰した。

 これにより、一連のピットストップが完了し、隊列は首位ボッタス、ベッテル、リカルド、ハミルトン、ライコネン、グロージャン、フォースインディア勢、ウイリアムズ勢という順になった。

 残り20周を切った段階で、全タイヤにブリスターが発生してしまったハミルトンは、かなり厳しい状況に追い込まれていた。さらにその背後からは、ライコネンが最速タイムを叩き出しながら、ハミルトンとの差を縮めようとした。

 しかしその窮地をバネにしたか、スイッチの入ったハミルトンはボロボロのタイヤにもかかわらず怒涛のアタックで最速タイムを塗り替え、自身のベストタイムを更新し続けた。そして10周を切った段階で3番手のリカルドの1秒差以内となった。

 3番手争いが白熱する中、左リヤタイヤに大きなブリスターが発生した首位のボッタスにベッテルがじわじわと接近し、残り5周というところで1.5秒差以内となった。首位争いも、後続に負けじと激しくなっていく。

 ラスト2周というところで、リカルドの0.5秒差以内につけたハミルトンがリカルドに仕掛けるも、リカルドがポジションを死守。ファイナルラップでもハミルトンはプッシュするが、リカルドを交わすことは叶わなかった。

 一方のボッタスとベッテルの戦いも、ボッタスが最後まで逃げ切ってトップチェッカーを受けたことで決着がついた。

 これにより、ボッタスが今季2度目の勝利を手にした。彼にとっては自身通算の2勝目でもある。2位はベッテル、リカルドはチームのホームラウンドで3位となった。ハミルトンは4位で表彰台入りを逃した。

 5位以下はライコネン、グロージャン、フォースインディアのセルジオ・ペレスとエステバン・オコン、ウイリアムズのフェリペ・マッサとランス・ストロールという順だった。

 マクラーレン勢は、前述の通りアロンソがリタイア。ストフェル・バンドーンは、入賞を目指して12番手を走行していた際に青旗無視によるストップ&ゴーペナルティを科せられた。その結果、順位こそ12位をキープしたものの今季初ポイントには手が届かなかった。

 次戦F1イギリスGPは、2週連続開催。シルバーストン・サーキットを舞台に、7月14-16日の日程で行われる。