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最終日も威勢良く 能登町・あばれ祭、神輿が海、川、火の中に

7/9(日) 1:30配信

北國新聞社

 能登町宇出津の石川県無形民俗文化財「あばれ祭」は8日、2日間の祭事を終えて閉幕した。今年は町内在住の米国人英語講師フランシス・グルトリンゲルさん(37)が初参加した。念願のキリコ担ぎを体験し、「理屈じゃない一体感を感じた。この土地に移り住んでよかった」と晴れ晴れした表情を見せた。今後、指導する塾で、あばれ祭を題材にした英語学習を行う。

 「イヤサカヤッサイ」。グルトリンゲルさんは肩に担ぎ棒を乗せ、歯を食いしばってキリコを担いだ。あばれ祭は今年2月に能登町に移住したばかりのグルトリンゲルさんにとっては「憧れの祭り」で、知人の紹介で桜町町内会の一員としてキリコを担いだ。

 7日夜には、燃えさかる大たいまつの近くを巡って自分でも驚くほどの大声が腹の底からわき上がったといい、降り掛かる火の粉にも気づかなかった。一緒に担いだ中年男性から「兄ちゃん、根性あるな」と声を掛けられた。

 グルトリンゲルさんは2006年に来日し、現在は地域おこし協力隊員の一員として町営塾「まちなか鳳雛(ほうすう)塾」で英語を教えている。キリコを担ぎ終え、「今はやけどの痛みさえ気持ちいい。アメリカでは絶対に味わえない経験ができた」と話した。

 能登町宇出津の石川県無形民俗文化財「あばれ祭」は最終日の8日、祭神「須佐之男命(すさのおのみこと)」を乗せた白山、酒垂(さかたる)両神社の神輿(みこし)2基が海や川、火の中に投げ込まれた。

 石川県漁協能都支所近くでは、神輿が勢いよく海に投げ落とされた。若衆も次々と海に飛び込み、「チョーサー、チョーサー」の掛け声に合わせて神輿を勢いよく回転させた。神輿は海から引き上げられた後、燃えさかるたいまつに投げ入れられた。

 神輿2基が、能都支所近くの御旅所(おたびしょ)からキリコ42基を伴い、八坂神社を目指して巡行した。梶川では、若衆が橋の上から神輿を投げ落とし、護岸に激しく打ち付けた。

北國新聞社

最終更新:7/9(日) 1:30
北國新聞社