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黒星スタートの稀勢、嘉風に負け越した連合稽古が潮時だった… 改めて若手に弱点露呈

7/10(月) 16:56配信

夕刊フジ

 ■大相撲名古屋場所初日(9日、愛知県体育館)

 稀勢の里の一方的な敗戦に「だから、言わんこっちゃない」と思ったファンも多かったろう。

 「無理をする必要はない。名古屋場所は休んで徹底的に治した方がいいのでは…」と途中休場した夏場所後の横綱審議委員会でも、気を使って進言した委員が多かった。

 あえて出場した稀勢の里は新関脇御嶽海に左差しを封じられ、二本差されて無抵抗のまま、館内の悲鳴とともに寄り切られた。支度部屋では何を聞かれても、目をつぶったまま「アー」「ウー」と生返事を繰り返すだけだった。

 およそ1カ月前の6月12日、休場後初めて土俵に入り、若い者を相手に稽古。15日には千葉県習志野市の阿武松部屋に足を伸ばし、若くてイキのいい阿武松の強い当たりを受け止め、その翌日には部屋で弟弟子の新大関高安と初めて稽古し、いい感触をつかんだ。

 しかし、同月末から2日間行われた二所ノ関一門の連合稽古では小結嘉風の出し投げを食い、左腕を強打。見ていた解説者の北の富士さん(元横綱)が「痛え、と声が出た。本音かもしれない。またやったんじゃないか」と心配したほどだ。

 ある親方は言う。「高安といくら稽古したところで、しょせんは身内の稽古で横綱にまたけがさせては大変と高安は遠慮したろう。お互いにいいことはなかったはず」

 休場を決断するとしたら、嘉風に2日間で11勝19敗と大きく負け越した、この連合稽古がいい潮時だったろう。「稽古で勝てなかったら本場所で勝てるはずがない。横綱は稽古も本場所も勝たなければならないはず」と親方は続けた。

 平幕止まりの師匠(元隆の鶴)は相談相手にもならないし、まして「オレが責任を持つから休め」と言える器量もない。稀勢の里の“不幸”がそこにある。

 46本、中身は138万円の懸賞をせしめた御嶽海は「5回も負けている。負けっ放しというわけにはいかない」と胸を張った。「とにかく徹底して左さえ封じれば、稀勢の里には勝てる」と他の若手力士に、この上ない情報ももたらされた。

 先場所も初日に嘉風に敗れ、11日目から休場した。また同じことの繰り返しになればイメージダウンは避けられない。

最終更新:7/10(月) 16:56
夕刊フジ