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海運3社、コンテナ船事業統合で新会社 年間1100億円の収益改善へ

7/11(火) 8:15配信

SankeiBiz

 日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社は10日、定期コンテナ船事業を統合した新会社「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)・ホールディングス(東京)」について記者会見した。航路やサービス面の強みを持ち寄り、多様な荷主ニーズに即応し貨物を目的地に効率良く届ける態勢を築く。

 新会社の設立は1日の予定だったが、競争法に基づく各国・地域からの承認手続きに時間がかかり7日となった。来年4月のサービス開始までに事業計画を詰める。統合で輸送能力が約138万TEU(20フィートコンテナの積載可能個数)から世界6位の約145万TEUに拡大する。

 シンガポールに置く運営会社の最高経営責任者(CEO)に就任する日本郵船のジェレミー・ニクソン経営委員は「筋肉質で無駄のない組織で世界に挑戦する」と抱負を語った。

 事業統合の背景には、世界的な海運不況の中、アジアを中心としたコンテナ需要をめぐる競争激化がある。国土交通省によると、世界のコンテナ取り扱い個数は、2004年からの10年間で2.2倍まで拡大した。これに伴い、各社がコンテナ船の大型化を加速した結果、輸送力過剰となって低価格競争に陥り、日本へのコンテナ船の基幹航路便数は年々減少している。

 統合で期待されるのは“日の丸海運”の強みとされる定時性や低燃費の運行技術による海外勢との差別化だ。3社は事業統合で年間約1100億円の収益改善が見込めるとしている。

 ただ、ライバル各社がさらなる再編に動く可能性も高く、基幹航路の便数を増やすためには港湾の環境整備など官民一体の施策も不可欠で、政府の後押しも鍵を握る。(臼井慎太郎)

最終更新:7/11(火) 8:15
SankeiBiz