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がん研とNEC 診断支援システム開発 AIで大腸病変見逃し防止

7/11(火) 8:15配信

SankeiBiz

 国立がん研究センターとNECは10日、大腸の内視鏡検査中の映像をリアルタイムで確認し、人工知能(AI)でがんや、がんの前段階のポリープを自動的に検知する診断支援システムを開発したと発表した。大腸の精密検査は内視鏡による目視が一般的だが、発生部位や形状、医師の技量などによってがんの見逃しが起きることがある。AIによる診断支援で見逃しを防ぎ、大腸がん死亡率の低下につなげる狙いで、2019年度には臨床試験を始めたいとしている。

 今回の支援システムは内視鏡検査の画像を読み込み、AIが早期がんやポリープを見つけると警報音が鳴り、該当部位をモニター画面上で丸く囲んで医師に知らせる。NECのAI技術「NEC the WISE(ザ・ワイズ)」に、がん研究センターで得られた早期がんやポリープの患者の画像計約5000例と正常な大腸画像約13万5000枚を使い、ディープラーニング(深層学習)という手法で病変かどうかを学ばせた。これにより異常のある病変の部位を98%発見できた。

 開発チームによると、1回の内視鏡検査で見逃される大腸の病変は24%との欧米の報告もあるという。今後は、発生率が低く、肉眼では見つけにくい形状の病変の発見率の向上や、製品化に向けたシステム設計などを進め、2年後には医薬品医療機器法に基づく医療機器の承認取得に向けた臨床試験を開始する方針だ。承認が得られれば、NECとして初の医師向け診断支援システムの実用化となる。

 支援システムについて、がん研究センター中央病院内視鏡科の山田真善医師は「受診できる医療技術の格差解消、大腸がんの早期発見と死亡率低下を目指した」と話している。

最終更新:7/11(火) 8:15
SankeiBiz