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研究成果最大化へ連携協定 理研と水産研究・教育機構

7/11(火) 8:15配信

SankeiBiz

 マグロやウナギ、イワシといった食用魚の漁獲量が急減するなど水産資源の枯渇が心配される中、理化学研究所と水産研究・教育機構(FRA)は、研究者の交流や研究機器の利活用を相互に行い、研究成果の最大化を図るため、連携・協力の推進に関する協定を結んだ。水産業の持続的な発展と水産物の安定供給などへの貢献を目指す。

 両機関の研究者が一堂に会するワークショップを定期的に開き、そこで出された研究課題から共同で取り組むテーマを抽出する。共同研究を通じた人材の育成にも取り組むほか、民間企業や大学なども巻き込んで研究資金を調達しやすくし、水産分野でのイノベーションを加速させる。提携は2019年3月末までだが、両機関の合意があれば1年ごとに自動延長される。

 両機関は、これまで個別の研究者同士の交流はあったが、研究成果の社会的な還元を図るうえで、組織全体で包括的な連携が必要と判断した。

 両機関は16年度から養殖漁場の環境測定手法の共同開発に取り組んでいる。養殖漁場では飼料の過剰投与で赤潮の発生など海洋汚染が社会問題となっている。そこで理研環境資源科学研究センターは底質環境を包括的に表現する酸化還元電位を計測できるシステムを開発。FRA瀬戸内海区水産研究所で実際に計測が適切にできるかを検証している。

 理研東京連絡事務所(東京都中央区)での調印式後に会見した理研の松本紘理事長は「海洋や水産の分野にも役立つ研究テーマが多く、大きな成果が出てくるものと期待している」と述べ、FRAの宮原正典理事長も「水産業も含めて日本経済の持続的な成長は大きな課題であり、理研との共同研究で大きなブレークスルーが実現できる」と期待感を示した。

最終更新:7/11(火) 8:15
SankeiBiz