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<前川氏>「加計ありき」再び認識 閣僚と目合わさず

7/10(月) 11:39配信

毎日新聞

 学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡り、国会の閉会中審査が10日午前、始まった。参考人招致された文部科学省の前川喜平前事務次官は、獣医師数の抑制という国の「岩盤規制」に風穴を開けたとされる安倍政権の国家戦略特区に対し、「穴の開け方が問題」と批判。「加計ありき」で計画が進んでいったとの認識を改めて示した。【遠藤拓、小林祥晃、大場弘行】

【加計学園問題の構図】

 「(岩盤規制に)穴を開けるかどうかでなく、穴を通ってどの主体が規制緩和の恩恵を受けるか。このプロセスに不公平、不透明さがあった」。前川氏はこれまで繰り返してきた「行政がゆがめられた」という発言について、共産党の宮本岳志氏から真意を問われるとこう答え、新設計画の問題点を指摘した。

 午前8時半過ぎ、グレーのスーツ姿で国会入り。無数のフラッシュや照明に動じることなく、控室に入った。現役時代には何度も国会審議で発言し、文科省の天下りあっせん問題で引責辞任した直後の今年2月には、衆院予算委員会に参考人招致されている。

 民進党の福島伸享氏との質疑では「(国家戦略特区の)担当は内閣府。内閣官房、総理官邸が直接の担当ではない」と述べたうえで、「私が和泉洋人首相補佐官を訪ねて、話をちょうだいしたことがある」と答弁した。言葉を選びながら、不透明なプロセスについて自身が見聞きしたことを説明した。

 一方、自民党の平井卓也氏から、在職中に加計学園に関する発言をしていなかった点を批判されると「じくじたる思い」と認めた上で「辞めた後、黙っているのがいいか。国民が知らなければゆがみも是正できないと考えた」と持論を述べた。

 質問を受ける度に、菅義偉官房長官、松野博一文科相ら閣僚の前をゆっくりと歩いて答弁席へ。前川氏は前を向いて歩き、閣僚らの方を見ることなく質問に答えた。閣僚たちは平静を装いながらも、緊張感を持って審議に臨んだ様子がうかがえた。松野氏はかつての部下の答弁にじっと聴き入り、菅氏は表情を変えずに、じっと質疑を追いかける。

 一方、山本幸三地方創生担当相は、資料を手に取ったり、顔や靴下を触ったりと、落ち着かない様子がみられた。加計学園が、獣医学部の新設を巡る「4条件」を満たしていないのではと問われ、用意していたペーパーを延々と読み上げる場面も。「いいかげんにしろ」「時間つぶしだ」と野党議員からヤジが飛んだ。

最終更新:7/10(月) 13:08
毎日新聞