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【プロキオンS】キングズガード 実績ない左回りで重賞初Vに導いた藤岡佑の英断

7/10(月) 21:50配信

東スポWeb

 GIIIプロキオンS(9日=中京ダ1400メートル)は、5番人気のキングズガード(牡6・寺島)が直線一気の末脚で追い込んで陣営にうれしい重賞初タイトルをもたらした。これまで右回りにしか実績のなかった同馬が、なぜ左回りで重賞を勝つことができたのか? レース後の取材からその理由を探る。

 右回り7勝、左回り0勝。キングズガードのこれまでの成績を見れば、右左どちらのコースを得意としている馬なのかは一目瞭然だろう。

 だが、重賞初制覇を決めた舞台は、苦手なはずの左回り。この勝利の裏には一体どんなカラクリが隠されていたのか?

 1つは鞍上・藤岡佑の腹をくくった好騎乗。「流れはある程度落ち着くと思っていたので、外を回したら届かないと思って(寺島)調教師とも内に潜り込めたら、と話をしていました」

 今開催の中京ダートは内、前が残る馬場。外枠に入った差し馬キングズガードには厳しい条件だった。詰まるリスクを負ってでも、内でロスなく運ぶ――。このジョッキーの英断が勝利の女神を呼び寄せた。

 道中の位置取りも“男気”にあふれていた。「都合良くカフジが内に来てくれたので、それを見ながら行きました」(藤岡佑)。現役屈指の決め手を持つカフジテイクより後ろにつける。これは末脚によほどの信頼がなければできない芸当だ。力を出し切れば、強敵にも切れ負けすることはない――。そんな鞍上の期待に応えたキングズガードは出走馬最速の上がり35秒6を繰り出してライバルたちを一気にのみ込んだ。

 2つ目の勝因はコーナリング。左回りだとコーナーでモタれる面が課題だったが、今回はラチ沿いを器用に回れていた。これは陣営の調整の成果にほかならない。ハミをリングに替え、馬術の要素であるフラットワークを取り入れて人馬のコミュニケーションを向上。地道な工夫とトレーニングが重賞の舞台で大きな花を咲かせた。

「これだけいい馬を任せていただいて、結果を出すことができた。本当にうれしいですね」

 故田中章博調教師から引き継いだ素質馬とともにつかんだ初の重賞タイトル。管理する寺島調教師は目を真っ赤にしながら喜びを語った。

 左回りでは勝てないという以前のイメージを払拭して成長を大きくアピールしたキングズガード。実績ある右回りの次走、交流GIIIサマーチャンピオン(8月16日=佐賀ダート1400メートル)で連勝を決め、実りの秋へと飛躍を遂げることだろう。

最終更新:7/10(月) 22:12
東スポWeb

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