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【東東京】部員9人の三商が夏30年ぶり白星!主将が顔面死球も強行出場

7/10(月) 16:02配信

スポーツ報知

◆全国高校野球選手権東東京大会 ▽2回戦 三商5―2つばさ総合(10日・明大球場)

【写真】三商の87年以降の全成績

 涙、涙の30年ぶり白星だ。部員9人で挑んだ三商が、つばさ総合に勝利。1987年に勝利して以来、30年ぶりの夏白星にナインがうれし泣きに泣いた。不参加の1回を挟んで28大会連続で初戦敗退の“負の歴史”に終止符を打った。

 夏初采配となる清水隆監督(28)は「感極まりそうになりました。選手がみんな良く戦ってくれた。しんどい練習も9人でやってきたので…」と涙をグッとこらえて喜びを語った。

 危機を乗り越えた。5回無死一塁で主将の神尾青輝捕手(3年)が顔面死球を受けた。控え部員がいない9人のため退場即、没収試合となる。清水監督は「あの瞬間、冷や汗が出ましたよ。鼻の骨が折れていると思って…」。最悪の事態も想定したが、ベンチに戻った神尾主将は出場を直訴。大きく腫れた顔で「やばいなと思ったけれど、代わりがいないので」。ユニホームに血を付けながらも、元気よくグラウンドに戻った。

 投げてはエース左腕・高橋由典(3年)が4安打完投。落差のあるカーブに相手打線が合っていないと見るや変化球を多投。最後は渾身のスライダーで空振り三振に斬り、雄たけびをあげた。魂の131球だった。

 昨年もこの球場で登板したが、初戦敗退。最後まで投げきれなかった悔しさをバネにリベンジを果たした。「7回くらいから両足がつりそうになっていたけど、自分が投げきらないといけないと思った」と気合で投げ抜いた。

 部員9人。守備中は指導者3人しかベンチにいない。清家亮部長がスコアを付け記録員を“兼任”。捕手の防具は清水監督と松尾繁樹助監督が付けるなど、部員不足を文字通り“全員野球”で補った。

 「頑張ってきたことが間違いなかったと実感した」と神尾主将。練習の厳しさに何度も辞めようと思ったけれど、踏みとどまり、幼なじみに声をかけ勧誘し、出場にこぎ着けた。30年前に勝利した羽田工の流れをくむつばさ総合に勝利。練習試合でもわずか1勝の雑草軍団が値千金の白星を挙げた。

最終更新:7/10(月) 18:39
スポーツ報知