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【茨城】水戸一が「納豆の日」に粘り勝ち!県大会最長5時間3分の死闘制した

7/11(火) 6:05配信

スポーツ報知

◆全国高校野球選手権茨城大会 ▽1回戦 水戸一9―8鹿島学園(10日・水戸市民球場)

 勝利の女神は優柔不断だ。勝者と敗者を決めるまで、5時間3分も要した。

 8―8の延長12回無死満塁。水戸一・岡田隆佑(2年)がフルカウントから押し出し四球を選ぶ。強敵の鹿島学園を下し、サヨナラだ。午前9時59分プレーボール、午後3時2分ゲームセット。夏の茨城で最長だった1982年4回戦、高萩・小瀬戦(延長17回)の4時間28分を35分も超える大会新記録。歴史に名を刻んだナインは疲れも見せず、大声で校歌を歌った。

 「死闘でした。でもウチは練習で1日に5試合でも6試合でもやる。みんな『屁でもない』と思っていますよ」。開口一番、竹内達郎監督(43)が語気を強めた。4回に2点差を逆転。9回に再び3点ビハインドとされたが、その裏に追いつき延長に持ち込んだ。両校の球数は計437。炎天下の暑さもあり、16四死球と制球難の相手投手陣を粘り強く攻略。残塁は水戸一が20、鹿島学園が14と互いに塁上をにぎわす中で、金星を奪った。

 スポーツ推薦入試のない県立進学校。一昨年は明秀学園日立、昨年は霞ケ浦と夏は強豪私学に善戦も敗れた。苦手意識を払拭するため、新チーム結成後は仙台育英、花巻東、慶応など難敵に練習試合を挑んだ。エースの飛田怜央奈(3年)は「ボコボコにされましたが、何とかなると開き直れた」と武者修行の成果をこの日、存分に発揮した。指揮官も「相手はタレントぞろい。個人対個人なら負ける。技量ではかなわないので、束になってチームで戦うしかない。選手は『あっぱれ』でした」とたたえた。

 「打倒私立」に執念を燃やす竹内監督だが、自身は常総学院で主将を務めた「木内チルドレン」だ。試合前にはユーチューブで恩師に当たる木内幸男氏のインタビュー動画を視聴。「負けている試合をひっくり返すと、選手は成長する」との金言を胸に刻んだ。劣勢では心の中でその言葉を唱え、逆襲を信じた。

 水戸一ナインの今夏のスローガンは「日々革命」。馬場達哉主将(3年)は「死力を尽くして、夏の大会に革命を起こしたい」と力を込めた。その通り、必死に戦い抜き、語り継がれる熱闘を演じた。粘りに粘った5時間3分。くしくもこの7月10日は、水戸市の名産である「納豆の日」だった。(加藤 弘士)

最終更新:7/11(火) 13:24
スポーツ報知