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加計学園問題、閉会中審査も平行線 長期化へ

7/11(火) 6:06配信

スポーツ報知

 政府の国家戦略特区制度を活用した学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、衆参両院で閉会中審査が10日、行われた。野党側の参考人として文部科学省の前川喜平前事務次官(62)が出席し、改めて官邸の関与を強調した。政府側は否定。新事実は明らかにされず、議論は平行線のままだった。内閣支持率が急落している安倍政権としては「加計問題」の早期幕引きを狙ったが、野党は疑惑解明には程遠いと攻勢を強める構えだ。

 閉会中審査は、安倍晋三首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設の過程で総理の意向が働き、行政上の公平性が損なわれたかどうかが焦点となった。

 前川氏は「背景に官邸の動きがあった」と従来通り官邸の関与を強調。昨年9、10月に和泉洋人首相補佐官に呼ばれ、「総理は自分の口では言えないから(私が言う)」と言われ、学部新設に向けた対応を急ぐよう促されたと証言。「プロセスが不透明で不公正だと思っている。初めから加計学園と決まっていた」と述べた。

 一方、首相が欧州歴訪中のため欠席した政府側もこれまで通り「選定は適切だった」と繰り返した。文科省の調査では見つからなかった「10/7萩生田副長官ご発言概要」との文書で、「私の方で整理しよう」と発言したとされる萩生田光一官房副長官は「発言した記憶はない」と否定。松野博一文科相が「追加調査でも確認できなかった」と説明すると、前川氏は「あの…探せば出てくる文書だと思う」と笑みを浮かべてやり返す場面もあった。

 双方がこれまでの主張を繰り返し、7時間に及ぶ質疑は平行線のまま終わった。終了後、菅義偉官房長官は「臆測や推測に基づく発言が多くあった」と前川氏を批判。自民党国対幹部は「これ以上は平行線。もう十分だ」と、再び閉会中審査を実施することに否定的見解を示した。

 一方、野党は今後も追及を強める構え。「疑惑はさらに深まった」(民進党・野田佳彦幹事長)と、首相出席の予算委員会の集中審議や和泉氏らの証人喚問を求めた。

 政府は閉会中審査で加計問題を沈静化させるつもりだった。報道各社の世論調査で、内閣支持率は30%台まで急落。加計問題では7割以上が「政府の説明不足」としている。この日で一段落つけ、来月上旬に予定されている内閣改造で巻き返しを狙うつもりだったが、加計問題は長期化の様相を呈してきた。自民国対幹部は「これで幕引きになるはずがない」と弱音。「説明責任を果たす」と言い切った首相の言葉の重みが問われている。

最終更新:7/11(火) 6:15
スポーツ報知