ここから本文です

九州豪雨 農地被害あらわ 「田んぼが川に」

7/10(月) 7:01配信

日本農業新聞

 九州北部を襲った記録的な豪雨は9日、発生から5日目を迎えた。福岡、大分両県では、自衛隊や消防などが雨の中、行方不明者らの捜索や孤立した住民の救出・支援を続け、一刻も早い復旧に向けて農地の被害状況調査も行われている。福岡県朝倉市山田で米や柿を栽培する兼業農家の穂坂登さん(58)は、水田45アールが川からあふれた泥水に覆われたが、助け合って地域を復旧しようと、ボランティアとして土砂の撤去などに参加している。

 「田んぼが川になった」。稲が流木や石が散乱する泥水に横たわる水田を見ながら、穂坂さんはそうつぶやいた。「警報が流れたかもしれないが、自宅にいて激しい雨音で聞こえなかった。5年前にも豪雨があり警戒していたが、想定以上の被害だった」と振り返る。

 生育は順調で、「今年はたくさん収穫できる」と期待していた。米を直売所で売るなどして20年前に相続した水田を守ってきたが、被害を受けた水田は経営面積の4割に当たり、水路も壊れた。今年の収穫は断念。来年の作付けも見通せない。

 だが、「自分よりも困っている人が、たくさんいる。まずは人命やライフラインの復旧。地域で助け合わなければ」との思いで、穂坂さんは連日、ボランティアとして土砂の撤去や食料支給協力などに参加している。

 大分県日田市は、同市東部の東有田地区で一刻も早い復旧に向けて農地の被害状況調査を行っている。調査は4日目。当初は被害報告があった農地を確認していたが、報告がない農地の実態も把握するため対象地区を決めて調査する方針に切り替えた。同日は、地元の生産組合長や自治会長の案内で、市職員8人が2班に分かれて被災した農地を訪問し、被害状況を確認した。同日午前現在で47件の農地被害の報告が寄せられているという。(望月悠希)

日本農業新聞

最終更新:7/10(月) 9:43
日本農業新聞