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<高校野球>監督の父と部員の息子…甲子園懸け、栄北で親子最後の夏

7/10(月) 10:30配信

埼玉新聞

 第99回全国高校野球選手権埼玉大会が開幕。夢の甲子園出場を懸け、熱戦の火ぶたが切って落とされた。

 心の面で強くなりたい―。四回まで城西大川越打線を0点に抑える好リードを見せ、8―6でのサヨナラ勝利につなげた栄北3年の佐久間大地捕手。チームを導くのは、現役時に同じ捕手を務めた父の佐久間信考監督だ。父の指導を受けたいと、同校野球部の門をたたいた大地選手。最後の夏、父と子が甲子園を目指す。

 大地選手は、小学4年から都内の地元の少年野球チームで野球に打ち込んできた。幼少期から父の話を聞いて「かっこいい」と憧れ、「自然と捕手がやりたいと思うようになっていた」と話す。

 出身は葛飾区立水元中学校。都内の高校ではなく栄北を選んだのは、設備の良さだけではない。「心まで強くなりたい」。親子ということで、他の選手より厳しい指導を受ける覚悟で、あえて厳しい環境に身を投じた。「怒るところは怒る、褒めるところは褒める。他の選手と平等に接してくれる」と父に感謝する。

 佐久間監督は、都内の修徳高校から東洋大、新日鉄で一貫して捕手を経験。「捕手は野球の巧拙よりも、人間として投手の信頼を得ろ」。息子にいつも伝えているが、「まだ全然駄目」と厳しい。

 練習後、帰宅する車内で反省点や捕球のこつを話し合い、自宅では野球の話はあまりしない。前日も初戦の話をしなかった。「家では普通のお父さん。何か言われると気にしちゃうのを分かってくれている」と大地選手は言う。

 試合は、四回まで4―0に抑えたものの五、六回で3失点。六回に2点を追加するも八回に3点を一気に奪われた。同点で迎えた九回、サヨナラ本塁打で競り勝った。大地選手は「点を取られても、最少失点で抑えようと思っていた。初回を0点で抑えられたのが大きかった」と試合を振り返った。

 穏やかな表情を見せる大地選手について、佐久間監督は「落ち着いている子で、劣勢になっても動揺しないから、捕手向きだと思う」と分析する。この日は「リードが良かった。普段は球種の指示はこちらから出すが、今回は全て任せた」と顔をほころばせた。

 大地選手は「チームメートを後悔させないように、守備の要になりたい」。父の教えのような信頼される捕手として、今後の勝利に貢献することを誓った。

最終更新:7/10(月) 10:30
埼玉新聞

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