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あわや…藤田恵名、ギター鋭く切り込む 音楽的強度に満ちた水着ライブ/レポート

7/10(月) 20:27配信

MusicVoice

 シンガーソングライターでグラビアアイドルの藤田恵名が27歳の誕生日となる7日に、東京・渋谷WOMBでバースデー・ワンマンライブ『あとはねるだけ?』をおこなった。大胆な水着にギターのテレキャスターを構えるという特異な出で立ちながら、本格的なバンドサウンドを展開。途中、水着の肩紐が外れるなどの予期せぬ“サービス”や、「本当は松浦亜弥さんみたいなアイドルになりたかった」とユニークなMCをする場面もありつつ、全体は音楽的強度に満ちたセットリストで、多角的に楽しめる夜となった。そんな多彩な藤田のバースデイライブの模様を以下にレポートする。

【写真】水着の肩ひもを直す藤田恵名


 いきなり際どい水着姿で登場した藤田は、「みなさん、こんばんは。今日はありがとうございます。藤田恵名ワンマンライブを只今より始めます。宜しくお願いします」とセクシーな外見とは裏腹に、丁寧な挨拶でライブの開幕を宣言した。

 1曲目は、「私だけがいない世界」。まず藤田が弾き語りでしっとり歌い上げてから、速めのロックなビートでバンドが合流、序盤から攻めこんでいく。フロアには沢山のピンクのペンライトが。温かい掛け声も送られる。ニコニコとパフォーマンスする藤田。

 藤田のギターのカッティングが切り込む。続くは「6時のカタルシス」だった。彼女のシャウトでスイッチが入るオーディエンスの声援。見た目に反して、髪を振り乱して歌う藤田に熱狂度が上がっていく。彼女の「水着」に目くらまされてはいけない、という事が段々とわかってくる。

 「皆盛り上がってるかー!」と煽ってから藤田は「改めまして、今一番“脱げる”シンガーソングライター藤田恵名です。宜しくお願いします!」と自己紹介。この日、27歳になったばかりの彼女は、さらにテンションを上げて演奏を展開していく。

 パワフルな歌声の弾き語りに引き付けられる「あまいわな」に続いて投下されたのは「残響ビュッフェ」。藤田は片手にマイク、もう片手にピンクのペンライトで伸び伸びと歌いあげた。さらにここで肩紐が落ちるアクシデントも。「紐が落ちた!」と思わず叫びながら、よもやポロリというスリルをエンターテインメント化する機転の効かせ方に、彼女の才能を見た。もちろん男性オーディエンスの嬉しそうな目線が光っていた事は言うまでもない。

 無事に肩紐を修正して、「あの子の諸事情」へ。ドキッとする様なリリックを搭載したロックな一曲。その後のMCでは生配信が入る関係で、ダイエットの為この日何も食べていない事をユーモア交じりに明かした。「お腹の肉を落とさなきゃと思って。お腹が減ってます。終わったらお肉を食べたいと思います」と“肉食”ぶりも。

 しっとりフォーキーな導入から始まったのは「青の心臓」。青い照明が差し込んで、楽曲と雰囲気がシンクロする。盛り上がるわけでもなく、ただステージを見上げるオーディエンス。視線が藤田に集まっていた。後半絶叫したり、ギターを弾きまくる藤田は完全に会場をロックしており、彼女がただのグラビアアイドルではないという事は、もう誰の目から見ても明らかだった。楽曲は余韻を残してエンディングへ。

 すると、この余韻を裁ち切る様にして「こぼれるハイライト」がスタート。突っ込むリズムが気持ちいい楽曲で、オーディエンスからはクラップが発生。会場が1つになる。間髪入れず披露された「噂で嫌いにならないで」では早口ラップ調でまくし立ててから、キャッチーなサビへ繋げていった。

 ここからセットリストは後半戦へ。まずは時間の関係でセットリストに入れられなかった曲が演奏される「旧曲メドレー」から。彼女の代表曲たちが一口ずつ、パフォーマンスされていく。ビートに合わせながらペンライトを揺らすファンたちも嬉しそうだ。

 さらにアッパーな「404 Not Found」で終盤に向けて駆け抜けていく藤田。ギターを振り回して感情を露にする場面もあった。3拍子系の「 EVIL IDOL SONG」でも絶叫するパフォーマンスで見る側の心を揺さぶる。そのまま上り詰めていき、突然のブレイクでエンディングに到達した。

 続くMCで藤田は「本当は宇多田ヒカルさんや、MISIAさんみたいなハンドマイクで歌い上げる歌手になりたかったり、松浦亜弥さんみたいなアイドルになりたかったりしたんです。今は周り周ってナンバーガールの向井秀徳さんや甲本ヒロトさんみたいに“ロックだぜ”という様な人になりたい」と心情を語った。しかし「来年、ドッグブリーダーになっていたらすみません(笑)。どうなっているかはわからないので」と笑いどころも忘れないところがニクい。

 そしてセットリスト最後は「ヒロインになれない」。切ない展開から、唐突なサビという展開が胸を打つ。ピンクのサイリウムを振るというよりも、頭を振りながら頷くように聴くオーディエンスたち。感情的なアウトロでシャウトしていく藤田を紫色のライトが照らす。藤田はギターを天に掲げてから、先に退場。最後はバンドだけで展開し、ノイズを残して全員がステージから去った。

 フロアからは当然の如くアンコールの合唱が起きた。ほどなくして「アンコールありがとうございます!」と藤田がステージに帰還。

 アンコール初球は藤田がMCビキニ名義で歌っている「BIKINI RIOT」から。藤田が「MCビキニを知っていますか?」と呼びかけ、「クラブ慣れしてなさそうだけど大丈夫?私も一生懸命煽ります」と重ねてから演奏が始まった。可愛い声ながら、際どい内容のリリックを90年代風のフロウ(リズム)で披露。彼女のマルチタスクぶりがまた鮮明になった瞬間だった。

 そして「&call」。アンコール時にファンがフロアで歌っていた曲でもある。アコースティックギターの伴奏に合わせて、静かに歌い始める藤田。会場からも大合唱が起きて、ピースな空気で会場が満たされていた。

 藤田がこの夜を締めくくりに洗濯したのは「ライブドライブ」だった。「いつもアウェイで歌ってばかり。今日は温かく迎えて頂いてとても嬉しいです。私の十八番です。ニコニコ笑って帰ってほしいと思います」と元気にMCしてから演奏がスタート。

 タイトル通り疾走感のある楽曲に、フロアは大盛り上がり。ピンクのペンライトが激しく揺れた。サビでもクラップと掛け声が藤田をサポート。それを受けてさらに力を増す様に歌い上げる藤田。エネルギーの交換による増幅を間近に見る体験だった。演奏は、藤田が「めっちゃ楽しかった!!」と叫んでゴールに飛び込む。

 会場全体で記念撮影をしてから、笑顔と拍手が絶えない中、藤田とバンドメンバーたちは退場していった。

(撮影・取材=小池直也)

最終更新:7/10(月) 20:27
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