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大会名物、ストロベリー・クリームのちょっとした話 [ウィンブルドン]

7/10(月) 17:01配信

THE TENNIS DAILY

 イギリス・ロンドンで開催されている「ウィンブルドン」(7月3~16日)は、緑の芝に白を基調としたテニスウェア、そして大きく赤いイチゴが代名詞となっている。オールイングランド・クラブで販売されている旬の果物〈イチゴ〉が、どのように有名になっていったかは誰も知らないようだ。

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 毎年開催されているウィンブルドンは、もっとも伝統的なスポーツイベントのひとつと考えられており、大会には独特の慣習があって、「ストロベリー・クリーム」もその中のひとつと言える。

「私はこのストロベリー・クリームが本当に好きなの。ふるえるほど美味しいわ。これはウィンブルドン名物のひとつだと思う」と言ったのは、今年のウィンブルドンで初の本戦入りを果たした18歳キャサリン・ベリス(アメリカ)だ。

 1877年に初めて開催されたウィンブルドンとイチゴとの関係は、実のところはっきりとはわからないが、これには大会とイチゴの収穫時期が関与している。

「ウィンブルドンが開催されたばかりの頃は、イチゴが旬の期間がとても短かった。偶然、その時期と大会期間が重なったのではないかと思っている。それが始まりで、今では年月とともに名物になってしまった」と、オールイングランド・クラブの図書館員であるロバート・マックニコール氏はコメントした。

 大会側もテニスファンたちも〈イチゴ〉を真剣にとらえている。大会グッズの公式販売店では、イチゴの絵が入ったコーヒーカップを販売したり、大会記念のキーホルダーやマグネットにも、イチゴのデザインが入っている。ウィンブルドンのベンチタオルに様々な色のイチゴが描かれているものもある。今週大人気だったストロベリー・クリーム風アイスクリームなどもある。

「ウィンブルドンと言えばイチゴだよね」とストロベリー・クリームを持ち、オールイングランド・クラブの1番コートのそばを歩いていたダブルス選手のスコット・クレイトン(イギリス)の父スティーブは言った。

 イチゴは、オールイングランド・クラブのあらゆる場所で販売されている。大会初日には、通常飲料水を販売する者でさえもイチゴを売っていた。

 オールイングランド・クラブでイチゴ10個を約360円で販売している20歳のドム・コーベットさんは、すぐにイチゴが売れ切れて供給が間に合わないと言っていた。

 イチゴは南イングランド・ケント州の農場で毎日早朝に収穫され、すぐにウィンブルドンに向けて出荷される。クリームは、北イングランドのランカシャー州の農家で作られたものが使用されている。

「ここで提供するイチゴは本当に新鮮なものです」とオールイングランド・クラブの食品飲料担当長、アンソニー・デビーズ氏は言った。

 頻繁にあることではないが、イチゴの形の悪いものは、新鮮でも店頭では販売されない。

「形の悪いものは捨てないで私たちが食べています」と、店舗の裏側でイチゴの選別作業を行っていた女性2人が答えた。

 デビーズ氏によると毎日2トンものイチゴがここオールイングランド・クラブで消費されている。昨年は、大会期間中の2週間で28トンのイチゴが販売された。イチゴを供給するヒュー・ローベ・ファームズ社のマリソン・レーガンさんは、イギリスの欧州連合離脱が今後イチゴ農場の人員確保に影響するのではないかと懸念を抱いている。イチゴの収穫のほとんどは、東ヨーロッパの作業員により行われている。オールイングランド・クラブは、この件に関してコメントしていない。

 ウィンブルドンでの今年のイチゴの販売量は、移動販売店での売れ行き次第では昨年の販売量を上回るかもしれない。

「月曜日は本当にイチゴの売れ行きがよかったんですよ。また同じぐらい売れるようにいろいろ考えて頑張っています」とデビーズ氏は答えた。

 ウィンブルドンで販売されているイチゴ自体は大部分の人々に好まれているが、クリームの部分に関してはそうでもないようだ。

「ストロベリー・クリームは絶対に食べたほうがいいわ」と、2014年にはウィンブルドン・ジュニアにも出場したべリスは言った。

 しかしドナルド・ヤング(アメリカ)は、べリスと別の意見を持っている。

「イチゴは好きだけどクリームはあまり好きじゃない。練乳の味がするのは好きじゃないね。イチゴには砂糖をかけて食べたほうが美味しいよ。それだとたくさん食べられる」と、2回戦でラファエル・ナダル(スペイン)に敗れたヤングはコメントした。(C)AP (テニスマガジン/テニスデイリー)

Photo: LONDON, ENGLAND - JULY 07: A tennis fan eats strawberries and cream on day five of the Wimbledon Lawn Tennis Championships at the All England Lawn Tennis and Croquet Club on July 7, 2017 in London, England. (Photo by David Ramos/Getty Images)

最終更新:7/10(月) 17:01
THE TENNIS DAILY