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児童5日ぶり登校、前倒しで終業式 週明けの被災地、懸命な一歩 福岡県朝倉市

7/10(月) 12:01配信

西日本新聞

 九州豪雨で大きな被害を受けた福岡県朝倉市では週明けの10日、市役所に被災者の相談が相次いだ。豪雨以来、臨時休校が続いていた小中学校では前倒しの終業式があり、5日ぶりに子どもたちが再会。災害ボランティアセンターの活動も始まった。一日も早く日常を取り戻すため、懸命な取り組みが続く。

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●学校

 11日から前倒しで夏休みに入る朝倉市の市立小中学校では、特に被害が大きかった杷木地区の5校を除く15校で1学期の終業式があった。朝倉市須川の朝倉東小でも午前7時半ごろから子どもたちが続々と登校。校門前で出迎えた保護者や校長とあいさつをしたり、ハイタッチしたりして再会を喜び合った。

 ただ、通学路は土砂が堆積し、家財が散乱している状態で、保護者から車で送ってもらう姿も。午前8時半には児童167人全員がそろった。通学を見守っていた地元の男性(68)は「子どもたちが元気に学校に行けるのは何よりです」と笑顔を見せた。

●市役所

 朝倉市役所には開庁した午前8時半から、多くの被災者が相談に訪れ、受け付け番号札を握りしめて順番を待った。

 福岡県筑前町の会社員手島常光さん(61)は、母シメ子さん(88)=朝倉市黒川=の代わりに訪れた。一時孤立し、自衛隊に救助されたシメ子さんは7日、避難所で意識不明に。その後回復したが、入院中という。手島さんは「保険証や年金手帳は家に置いたままで入院、検査費の負担はどうしたらいいのか。自分たちではどうにもできない」と不安を口にした。

 6日朝まで孤立した松末小近くに住んでいた男性(67)は、自宅1階がひざの高さまで土砂に埋もれたといい、「着替えもお金もない」。窓口対応に追われる男性職員は「相談内容はさまざまで、十分な対応ができるだろうか」と心配を口にした。

●ボランティア

 雨の影響で9日の活動開始が延期されていた朝倉市の災害ボランティアセンターはこの日、活動をスタート。午前10時現在、75人が参加受け付けを済ませた。同市宮野の朝倉球場には受け付けが始まる午前9時から県内外のボランティアが集まった。

 現場での心構えの説明を受けた後、5、6人のチームごとにスコップや一輪車などをトラックに積み込み、随時出発。熊本市の室秀雄さん(57)は「昨日も来たけどできなかったので、きょうはできることを手伝いたい」。福岡県筑紫野市の自営業岡田法生さん(54)のチームは床上浸水した高齢女性の自宅で、畳を上げたり家財の泥拭きをしたりした。

 センターでは毎日午前9時~正午にボランティアを受け付ける。

=2017/07/10 西日本新聞=

西日本新聞社

最終更新:7/10(月) 12:03
西日本新聞