ここから本文です

「重い生理不順」が「足を揉むことで」改善と主張の記事、幻冬舎が非公開の対応

7/10(月) 18:45配信

BuzzFeed Japan

『重い生理不順が、足を揉むことで改善。赤ちゃんも授かったAさん』という、女性の目を引きそうな見出しの記事に、医師らから批判の声が上がっている。記事を制作した幻冬舎は記事を非公開にした。どんな問題があったのか、産婦人科医師・幻冬舎・記事を配信したヤフーを取材した。【BuzzFeed Japan / 朽木誠一郎】

当該記事が掲載されていたのは大手出版社の幻冬舎が運営するウェブサイト『幻冬舎plus』。公開日は7月9日になっていた。

このニュースは国内のネットニュース最大手のYahoo!ニュースにも配信され、一時「Yahoo! JAPANアプリ・スマートフォンブラウザ版トップページのタイムラインに掲載されていた」との証言もある。

しかし、これにTwitter上では医師らが反発。「医学的根拠を示してほしい」など、記事の信頼性を疑うコメントが相次いだ。

当該記事は「官足法友の会」という組織の認定講師で、ダンサーの著者が執筆したもの。

同会の公式サイトによれば、官足法とは“足全体を自分で強くもみつぶして血液循環を良くすることで、健康の回復、維持、管理ができるようになる健康法”だ。

この著者は、これまでにも官足法について『足を揉み、高血圧と大動脈瘤破裂から復活した父のこと』などの記事を複数、幻冬舎plusで執筆していた。同サイトでは、反響のよい連載が書籍化されることもある。

この官足法の効果として、当該記事では“重い生理不順”が“足を揉むことで改善”され、“赤ちゃんも授か”ったとする女性Aさんのエピソードが、著者の視点から紹介されていた。一方で、その根拠はほとんど説明されていない。

また、婦人科系の薬を飲み続けると“化学物質は、身体の中に残留したままになってしまう”など、薬に対して批判的な記述もあった。

さらに、施術によりAさんの“足の先だけが真っ青”になり、“足先から上は別人の足のようにパンパンに”なってしまったと、Aさんがケガをしたことを疑わせる表現もみられた。

「足を強くもみつぶす」ことで女性特有の悩みが解決するというのは、本当なのか。BuzzFeed Newsは産婦人科医の宋美玄医師に話を聞いた。

この著者が所属する組織では、足を揉み、血液循環が良くなることで、病気が改善されると謳っている。

では、当該記事のタイトル通り、“重い生理不順”が“足を揉むことで改善”し、“赤ちゃんも授か”ることは医学的にあり得るのだろうか。

宋医師は「西洋医学の観点からは、機序(メカニズム)は考えられない」とした。

また、薬を飲み続けると化学物質が体内に残留するかどうかについては、次のように述べた。

「薬が体に溜まると認識され、危険が煽られることがよくあるのですが、薬は代謝されて排泄されていくので、“溜まっていく”というのは植え付けられたマイナスイメージだと思います」

Aさんに行われた施術は、具体的にどのようなものだったのか。記事には、著者に官足法を教えたという著者の母が、Aさんに施術を行ったと書かれている。

“施術のあまりの痛さ、そして施術後の驚くような足の状態に、一度は止(や)めようかと思ったと後で話してくれましたが、長年通院しても一向に良くならなかった状態を何とか良くしたいという藁をもすがる思いで、続けていく覚悟を決めたのだそうです。”(出典:『重い生理不順が、足を揉むことで改善。赤ちゃんも授かったAさん』)

その結果、先述したように、Aさんの足は“浮腫(むく)み、靴も履(は)けないほどの状態に”なった。

しかし、著者は“家の大掃除をする時と同じように”、“時には見たくたいものを見なくてはいけないもこともあるかもしれ”ないが、“そこを通らずして大掃除を始めることはできない”のだという。

宋医師は「これを読む限りですが、マッサージにより外傷に近いことが起こっている可能性はある」と指摘した。

そして、Aさんは“約4年間の間”、“毎月痛い施術を頑張り”妊娠。記事では“身体が良くなったら、きっといい人に出会い結婚し子供を産むと思う”と、施術により妊娠したことを思わせる表現も使われている。

これには「足のマッサージとの因果関係を印象付けることには違和感を覚えます」と宋医師。

1/2ページ

最終更新:7/10(月) 19:22
BuzzFeed Japan