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沖ノ島全て世界遺産に ユネスコ 8資産「4資産除外」覆す

7/10(月) 12:18配信

西日本新聞

 ポーランドで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は9日、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県宗像市、福津市)について、日本が推薦していた全8資産の登録を決めた。宗像市の沖ノ島と三つの岩礁に加え、本土の宗像大社辺津宮(へつみや)など諮問機関から除外勧告を受けていた4資産も逆転登録。古代祭祀(さいし)遺跡が残る沖ノ島と現在まで続く宗像大社信仰の一体的な価値が評価された。会期最終日の12日に世界遺産一覧表に記載される。

⇒【写真】沖ノ島は「海の正倉院」とも称される。国宝「カットグラス碗片」 など出土8万点

 登録が決まったのは、宗像市の宗像大社沖津宮(おきつみや)(沖ノ島と小屋島(こやじま)、御門柱(みかどばしら)、天狗岩(てんぐいわ))▽沖合10キロの大島にある同大社中津宮(なかつみや)と沖津宮遥拝所(ようはいしょ)▽本土の同大社辺津宮▽福津市の新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群-の8資産。

 沖ノ島では、4~9世紀に航海の安全を祈る祭祀が行われた。朝鮮半島、中国製の装飾具など約8万点の出土品は全て国宝に指定され「海の正倉院」と呼ばれる。沖津宮、中津宮、辺津宮には宗像三女神をそれぞれ祭り、古墳群は祭祀を担った宗像氏の墓とされる。

「全8資産は文化、歴史的に切り離せない」

 9日の議論で委員国は、東アジアとの交流を示していることや出土物の考古学的価値などを高く評価。その上で「全8資産は文化、歴史的に切り離せない」「宗像三女神の信仰が今の宗像の人々にまで続いている」などとの意見が相次ぎ、日本の主張通り全8資産での登録で一致した。

 ユネスコの諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)は5月、考古学的価値を重視し、沖ノ島と鳥居の役割を果たす岩礁のみの登録を勧告していた。

 今回の登録で国内の世界遺産は21件(文化遺産17件、自然遺産4件)となる。2018年は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本)が文化遺産、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄)が自然遺産の登録の審査を受ける。

=2017/07/10付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:7/10(月) 12:18
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