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丸圓商店、利賀で移動スーパー始動 “買い物弱者”の生活支え

7/10(月) 0:40配信

北日本新聞

 食品スーパー「ヴァローレ」を運営する丸圓(まるえん)商店(砺波市栄町、五島辰夫社長)は今月から、南砺市利賀地域で移動スーパー「とくし丸」の営業を開始した。交通の便が悪い上、高齢化が進んで「買い物弱者」が増加している利賀地域で初の本格的な移動スーパーとあって、早速、50世帯が利用している。同社は「買い物に困っている地域の暮らしを支えたい」としている。

 とくし丸は徳島県の企業が発案した。提携する全国の食品スーパーと契約した個人事業主がドライバーとなり、高齢者らを対象に販売する。

 丸圓商店は昨年6月、とくし丸の運営を始め、砺波市の中山間地や南砺市井波地域を回っている。今回、3号車を導入。冷蔵庫と冷凍庫を備えた軽トラックに青果や魚、総菜、日用品など600品を載せて週1回地域を訪ねる。店舗価格に10円プラスした値段で販売し、住民からリクエストがあった商品は翌週に提供する。

 3号車ドライバーの涌井謙太郎さん(48)=砺波市太郎丸=はサービス開始前に利賀地域に泊まり込み、約200世帯を回った。体の都合や運転免許証の返納で買い物に出られない住民たちの切実な思いを聞き「こういう地域でこそ、やる意義があると感じた」という。

 営業初日の今月5日。事前に購入の意志を示していたのは30世帯だったが、口コミで広まり、50世帯が利用した。須河弘子さん(75)は「これだけの品ぞろえがあれば本当に便利だ」と笑みを見せた。

 利賀地域には移動販売を長年続けてきた住民がいたが、引退を検討中だ。涌井さんは「お客さんから『絶対なくさないで』と言われた。長く続けたい」と話す。積雪のある冬期も巡回する予定だ。

 丸圓商店は今月から、南砺市平地域でも移動スーパーを始めた。将来的には地域で採れた野菜や山菜を買い取り、店舗で販売することを検討している。五島社長は「採算重視ではなく、社会インフラとして地域への貢献を目指していきたい」と話している。 (砺波支社編集部・石黒航大)

北日本新聞社

最終更新:7/10(月) 0:40
北日本新聞

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