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平和の思い引き継ぐ 次代の語り部へ、名護の高校生が出前講話

7/10(月) 10:30配信

沖縄タイムス

 沖縄戦の次代の語り部を目指す名護商工高校地域産業科観光コースの生徒たちが7日、名護博物館で地域住民を招いた出前講話を行った。当時学徒隊で戦争に駆り出されたお年寄りから話を聞いてまとめ、戦争の恐ろしさ、平和の大切さを説いた。

 発表したのは観光コース3年5組の18人。沖縄戦の概要、ひめゆりをはじめ各学徒隊の様子、戦争を象徴する悲惨なエピソードなど七つの項目を立てて、一人一人前に立って話した。

 生徒たちはガマの中で米軍に気づかれないよう乳児の口を押さえ息を潜めた母や、野戦病院壕で負傷兵を青酸カリで殺害、手りゅう弾で自殺に追いやった旧日本軍の行いなどを紹介し、「戦争になると人間が壊れ、自分の命を守ることだけを考え、人の死を何とも思わなくなる」と教訓をまとめた。

 博物館の近くに住む川田けいこさん(68)は「途中で思わず涙ぐむほど、とても良い発表だった。もっとこうした活動を若い世代が広げていければ、世の中からいじめもなくなると思う」と感心した。

 発表した古謝瑠乃さん(17)は「どうやったら伝わるかを考えさせられた。語り部としての責任を強く感じる」と感想を述べた。以前に羽地小で同様の講話をしたところ、子どもたちがしっかりと理解した上で感想文を送ってくれたという。「伝わっていることが分かって本当にうれしかった。伝える側に立つと学ぶ意識も変わる」と話した。

 観光コースの宮城沢香教諭は「子どもたちも年齢の近い若者の話には耳を傾ける。戦争体験者からの吸収と地域への発信を繰り返すことで、次代の語り部として自信をつけてほしい」と話した。

最終更新:7/10(月) 10:30
沖縄タイムス