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巨人・真夏の逆襲の鍵を握る『ローテ4番手投手』の出現

7/10(月) 13:00配信

ベースボールキング

3本柱以外では計13勝34敗…

 3人合わせて、計22勝10敗。巨人の先発3本柱の今季成績である。

 菅野智之は8勝でリーグ勝利数トップタイ。田口麗斗は防御率リーグトップの2.08。マイコラスもクオリティ・スタート(=QS/6回以上を投げ自責点3以下)の回数11はリーグ2位という安定度だ。

 この3人で貯金12。しかし、チーム成績はというと、35勝44敗で現在リーグ5位だ。つまり、それ以外の投手では、計13勝34敗の借金21ということになる。

3人への依存度の高さが浮き彫りに…

 今季ここまで79試合を戦った巨人。そのなかで『先発した投手』は延べ11名だ。

【巨人・先発陣の成績】
マイコラス 15試 7勝4敗 防2.73
菅野智之  14試 8勝4敗 防2.34
田口麗斗  13試 7勝2敗 防2.08
大竹 寛  10試 4勝4敗 防5.03
内海哲也  8試 2勝5敗 防5.53
宮国椋丞  6試 0勝6敗 防5.74
吉川光夫  5試 0勝2敗 防3.86
山口 俊  4試 1勝1敗 防6.43
池田 駿  2試 0勝1敗 防8.22
高木勇人  1試 0勝0敗 防0.00
畠 世周  1試 0勝0敗 防9.00
※すべて先発時の成績


 本来ならば2ケタ勝利を計算したい内海や山口俊、大竹の3名がそれぞれ防御率5点台以上。復活が期待された宮国や吉川光は1勝もできないまま二軍落ちしてしまった。新人の畠や池田も未勝利だ。

 このように3本柱以外の先発はほぼ壊滅的と言っても過言ではない状況で、深刻な先発不足が大型連勝できない要因にもなっている。ちなみに菅野、田口、マイコラスが投げた42試合で先発投手に勝敗がつかなかったのは10試合。その戦績は2勝8敗だ。ブルペン陣も安定しているとは言い難く、3本柱への依存度の高さがよく分かる。

裏ローテを制すものがペナントを制す?

 いつの時代も、優勝に絡むチームの条件として“ローテ4番手以降”の頼れるタフなスターターの存在が欠かせない。

 西武黄金時代を支えた渡辺久信(現シニアディレクター)も、自身の現役時代を「俺の場合、勝ったり負けたりがけっこう多かったけど、とにかく身体が強いぶん、投げられるんですよ。チームにとって使い勝手のいい投手だった」と振り返り、「1年間しっかりローテーションを崩さずに投げてくれるピッチャーは必要。俺が監督をやっている時も、そういうピッチャーにすごく助けられた部分もある。10勝10敗でも、他のピッチャーの影響を考えたら必要な投手なんです」(『読む野球』No.8/主婦の友社より)とエースクラスのように大きく勝ち越すことができなくとも、長いペナントレースのなかでしっかりローテを守れる先発投手の重要性を説いている。

 例えば、巨人の場合でも5年前の2012年、五冠を達成したシーズンでは、内海が15勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得。さらに杉内俊哉とホールトンがそれぞれ12勝を挙げ、この3本柱で計39勝18敗の貯金21を稼ぎ出した。

 しかし、注目すべきは彼らだけでなく、当時ローテ4番手に沢村拓一がいたことだ。27試合で10勝10敗、防御率は2.86。貯金は0だが、チーム2位の計169回2/3を投げた筋肉マン。裏ローテを制するチームが、ペナントを制す…。ある意味、ローテ4番手に沢村クラスの投手がいるというのは、原巨人の強さの象徴でもあったように思う。

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