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TCRインター:第7戦ドイツ、ジャンニ・モルビデリが復権を告げる劇的2連勝

7/10(月) 18:43配信

オートスポーツweb

 7月8~9日にドイツ・オッシャースレーベンで行われたTCRインターナショナル・シリーズ第7戦は、ウェストコースト・レーシングのフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRをドライブする元F1ドライバー、ジャンニ・モルビデリが長きに渡る不遇の時期を乗り越え復権。2016年4月のエルトリル戦以来となる勝利を、劇的な2連勝で飾った。

【写真】レース2のスタートでは8台が巻き込まれるマルチクラッシュが発生

 ADAC主催のTCRドイツとの併催となったオッシャースレーベンの週末で、予選から速さを見せたモルビデリは、2017年にホンダ・シビックからフォルクスワーゲン・ゴルフにスイッチしたチームへ初のポールポジションをもたらすと、その勢いのままレース1へ。

 スタートでは14カ月ぶりのフロントロウから見事なダッシュを見せホールショットを決めると、後方ではジャン-カール・ベルネイ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)とアッティラ・タッシ(ホンダ・シビック・タイプR)が1コーナーでスピン。

 クラフト-バンブー・ルクオイルのニューフェイス、ダン・ロイド(セアト・レオンTCR)と、3番手にジャンプアップしてきたロブ・ハフ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)のイギリス人ドライバーが、ベテラン・イタリア人を追う展開となった。

 しかし4周目には、首位モルビデリの逃げに水を差すセーフティカーが導入。オープニングラップの1コーナーでスピンを喫していた2台が後方でレース復帰を果たしていたものの、その後も2台のバトルは続いており、ベルネイがタッシのシビックをグラベルへとはじき出してしまう。

 8周目にリスタートが切られると、ベルネイはドライブスルーペナルティのためピットレーンへ。その後は中団勢が次々とパンクに見舞われるなか、ルカ・エングストラー(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)やドゥサン・ボルコビッチ(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)らがラジエター破損で戦列を去り、トップグループは盤石の逃げを披露。

 そのまま19周のレースを制したモルビデリが1年2カ月ぶりの勝利。2位にはBTCCからTCR移籍後初の表彰台となったロイド、3位にWTCC世界ツーリングカー選手権レギュラーでもあるハフが入った。

 続くレース2も、スタート前から波乱を予感させるアクションが多発。このレースからWTCCのゼングー・モータースポーツを離れ、TCRインターへの本格参戦を果たした元F1ドライバー、オリビエ・パニスの息子であるオーレリアンのホンダ・シビック・タイプRが、エンジントラブルでスタートできない事態に。



 好スタートを見せたのはオペル・アストラTCRのマット・オモラだったが、その後方では大混乱が勃発。左へ斜行したコルチアゴのシビックがベルネイのゴルフにヒットすると、彼のゴルフはそのままジェームス・ナッシュ(セアト・レオンTCR)、ジャコモ・アルト(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)らを巻き添えにスピンモードに。

 アクシデントの引き金となったコルチアゴのシビックも、コースをふさぐ形となったところへ、ぺぺ・オリオラのセアトがTボーンの状態でクラッシュ。さらにモルビデリの若きチームメイトであるアルトのゴルフがコース反対側まで弾かれると、そこでもハフやエングストラーのマシンを巻き込む多重クラッシュに発展し、レースは赤旗リスタートに。

 これに巻き込まれたマシンは軒並みダメージが大きく、ふたたびグリッドに付くことができたのは、ベルネイのゴルフのみとなった。

 大量のマシン撤収作業が終わって、ようやくのリスタートとなったレースは、ふたたびオモラのオペルが抜群のダッシュを披露。そのままリードをキープし、背後のベルネイ、ロイドを抑え込む好バトルを15周にわたって展開していく。

 その後方から、先頭集団にジリジリと迫って行ったのがレース1勝者のモルビデリ。

 4周目には3番手のロイドを仕留めると、8周目には2番手ベルネイの背後につけ華麗にオーバーテイク。そのまま4台は1秒以内の集団を形成し、勝利を賭けた残り3周のバトルへと突入する。

 そして迎えたファイナルラップ、このままオモラがオペル・アストラにTCRインター初の勝利をもたらすかと思われたが、車速を乗せたモルビデリはターン11~12の間でオーバーテイクに成功。

 大興奮のモルビデリがウェストコースト・レーシングに大量55ポイントをもたらす劇的2連勝を飾り、オモラが涙の2位、3位ベルネイ、4位ロイドと続いた。

「今日ほど最高の日はないね。僕らはついに目を覚ましたように見えるし、それが本当に前向きなモチベーションを与えてくれる。レース1はセーフティカー後のリスタートで集中が必要だったし、レース2ではスタートのアクシデントに巻き込まれなかったのが幸運だった」と喜びを語ったモルビデリ。

「この週末は僕のクルマが速いことは理解していたし、ターン11と12の間はいつでもオーバーテイクにいける感覚があって、実際にロイドとベルネイを仕留めることができた。最終ラップのバトルも楽しかったし、これで安心して休暇に入ることができるよ」

 選手権トップコンテンダーが次々とアクシデントやトラブルに見舞われた週末を経て、ポイントリーダーの座はベルネイが1ポイント差でタッシを逆転。

 次戦第8戦はサマーブレイクを挟んで、9月2~3日にタイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットに上陸し、シリーズはアジア・フライアウェイ戦に突入することとなる。

[オートスポーツweb ]