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インディ第11戦:帰ってきたスパイダーマン! カストロネベスが3年ぶりの勝利。琢磨は下位に沈む

7/10(月) 11:07配信

オートスポーツweb

 アイオワ・スピードウェイで開催されたインディカー・シリーズ第11戦。9日に行われた決勝レースは、チーム・ペンスキーのエリオ・カストロネベスが2014年以来となる久々の勝利を挙げた。予選5番手からスタートした佐藤琢磨は、ラップダウンを回復できず16位に終わった。

 予選ではウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がポールポジションを獲得。翌日の決勝レースではエリオ・カストロネベスが300周を通して高いパフォーマンスを見せ続け、2014年6月のデトロイト・レース2以来となる優勝を飾った。今年キャリア50回目のポールポジションを記録した彼は、待ちに待った通算30勝目にも手を届かせた。


 予選3位だったカストロネベスが今日優勝を競い合った相手は、予選2位のJR.ヒルデブランド(エド・カーペンター・レーシング)だった。

 彼はチームオーナー兼チームメイトのエド・カーペンターと序盤は3、4番手を走行。ミカエル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)やグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)にパスされて6番手までポジションを落としたが、1回目のピットストップを終えてからペースアップ。97周目には豪快にカストロネベスをパスしてトップに躍り出た。

 一時は3秒も2番手以下を突き放したヒルデブランドだったが、初勝利にはあと一歩及ばなかった。カストロネベスのマシンはレース終盤の路面コンディションにセッティングがマッチしており、ペースを上げてきた。

 そこでヒルデブランドのチームは最後のピットストップを早めに行う作戦に出て、トップを奪い返す。しかし、カストロネベスは7周遅れでピットし、フレッシュタイヤのグリップも味方につけて、268周目にヒルデブランドを逆転。3年以上も遠ざかっていた勝利へと突っ走った。


 久々のトップチェッカーに大喜びのカストロネベスは、ビクトリーラップを終えるとスタート/フィニッシュラインにマシンを停め、グランドスタンドのフェンスによじ登る恒例の喜びをみせた。

「本当にうれしい。今年はアイオワにテストに来なかった。僕たちは4人のチームメイトたちがそれぞれ異なるセッティングをトライした。多くのことをトライしたことで、良いセッティングを見つけることができた」

「アイオワはとてもバンピーなコースだが、それがここのキャラクター。今日の自分たちはスタート直後のマシンセッティングから少しの変更をしただけでとても速い、最高の状態になった」とカストロネベスは喜んだ。

 ヒルデブランドは、フェニックスでの第4戦で3位フィニッシュして表彰台に上っている。今日、彼は2位で今シーズン2回目の表彰台を獲得。2011年インディ500以来、彼にとってキャリアベスト・タイの成績だ。

「優勝はできなかったが、今日の結果をうれしく思う。いいレースを戦うことができた。周回遅れに追いつくタイミングも大きな意味があった。今日の僕らには勝てる可能性が大きくあった。それは喜ばしいことだ。次のショートオーバル、ゲートウェイ戦が楽しみだ」とヒルデブランドは語った。


 3位でゴールしたのはライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。アイオワで2勝しているハンター-レイは、予選15位から挽回しシボレーの表彰台独占を阻んだ。

 1回目のピットストップ前に6番手まで浮上し、2回目のピットストップは5番手で迎えた。その後も彼のペースは落ちず、ヒルデブランドの背後に迫ってゴールした。

「今年は不運に見舞われるレースも多いが、今日はハード・ファイトの末に15番手スタートから3位フィニッシュができ、本当にうれしい。アイオワのコースが僕は大好きだ。このコースで戦うために何が必要かを僕は知っている」

「昨年はそれを実現できなかったが、今年はそれができた。ほんの小さなセッティングの違いでマシンはまったくダメになってしまう。そこがアイオワの難しさで、おもしろさでもある」とハンター-レイは話した。

 4位はパワー。5位はレイホール、6位はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)、7位はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)だった。

 ポイントリーダーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)は、ゴール前3周でチームメイトのトニー・カナーンをパスして8位となった。

 6戦を残してのポイントスタンディングは、依然としてディクソンがトップの403点。2番手は8点差の395点となったカストロネベス。3番手はトップと31点差、カストロネベスとは23点差の372点となったパジェノー。4番手はパワー(350点)、5番手はニューガーデン(347点)、6番手はレイホール(337点)だ。

 佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は予選5位からスタートしたが、マシンセッティングが暑いコンディションにマッチしておらず、スタート直後こそ良かったものの、その後はオーバーステアでポジションを落としていく苦しい戦いとなった。

 3スティント目で装着したタイヤに何か異常があったためか、グリップを短時間で失ったために緊急ピットイン。その直後にカルロス・ムニョス(AJフォイト・レーシング)のスピンによるイエローが出される不運により、琢磨は2ラップダウンに陥った。

 それを挽回するのは非常に難しく、レース結果は16位。ランキングは4番手から7番手へと後退した。ポイントは337点でレイホールと同点だが、優勝回数の差でランキングはレイホールのひとつ後ろとなっている。

「スタートはとても良かったんですが、最初のスティントの後半ぐらいからマシンはどんどんルーズになっていきました。フロントウイングを寝かせて対応しましたが、それでもマシンはなかなか良くなっていきませんでした」

「今日苦しんだ原因は突き止める必要がありますが、チャンピオンシップを目指して戦うためにも、今日のことは早く忘れて次のトロントへと気持ちを切り替えたい。今年最後のストリートレースで良い結果を挙げたい」と琢磨は話していた。


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