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聖寿寺館跡で児童がサメの歯の化石発見

7/10(月) 21:08配信

Web東奥

 南部町教育委員会は10日、三戸南部氏の中心的城館跡である国史跡「聖寿寺館跡(しょうじゅじたてあと)」(同町小向舘)で、約150万年前に絶滅した巨大サメ「カルカロドン・メガロドン」の歯の化石が発見されたと発表した。同町の女子児童が体験発掘で見つけた。メガロドンの歯の化石は中近世に「天狗(てんぐ)の爪石」と呼ばれて珍重されたもので、三戸南部氏もお守りや宝物として所持していた可能性が高い。町教委によると戦国大名の城館跡から発掘されたのは国内で初めて。
 体験発掘は6日に行われ、坂本彩衣(さえ)さん(向小6年)が発見した。一部欠けているが、歯根から先端まで8.8センチ、幅5.5センチ、重さは約100グラム。町教委の前年度発掘調査で確認された室町・戦国期東北最大規模の掘立柱建物跡の北側で、倉庫や工房とみられる竪穴建物群の埋土から見つかった。化石の出土場所を含む城館の中心区画では、これまでにも金箔(きんぱく)が装飾された素焼きの土器、南部家の家紋のルーツと考えられる向鶴銅製品などが出土している。
 町教委は埼玉県立自然の博物館に化石の鑑定を依頼し、7日、メガロドンの上顎中央付近の歯の化石と分かった。歯の大きさから体の全長は約12メートルと推測されている。町教委によると、メガロドンの歯の化石はこれまで縄文時代の遺跡などから数例発見されている。国宝・合掌土偶が出土した八戸市の風張遺跡からも見つかっている。また、奥州藤原氏が建立した中尊寺(岩手県平泉町)などでは、宝物として伝えられているという。
 町教委の高橋力也教育長、坂本さんらは10日、向小で会見した。史跡対策室の布施和洋総括主査は「三戸南部氏は中世の北東北で最大の戦国大名。当時としても貴重な天狗の爪石を何らかの経路で入手し、お守りや宝物として所持していたと考えられる」と述べた。
 出土場所は坂本さんの祖父(故人)や父が所有していたリンゴ畑の隣接地。畑は現在、同跡保護のため町に譲渡され、更地になっているという。坂本さんは「見つけた時は模様が付いた石かと思った。翌日に連絡を受けて貴重なものと分かり、すごくうれしかった。亡くなったおじいさんからの贈り物」と話した。
 メガロドンの歯の化石は14日から、同跡近くの史跡聖寿寺館跡案内所で公開される。問い合わせは同案内所(電話0179-23-4711)へ。

東奥日報社

最終更新:7/11(火) 8:22
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