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旅先で食中毒を装った金銭の要求、英政府が対策乗り出す

7/10(月) 14:30配信

BBC News

英政府は、旅行者が食中毒にかかったと虚偽で主張しにくいようにする方法を模索している。

旅行業界の幹部らとスペインのホテル数社が、虚偽の保険請求が著しく増加していると主張している。

多額の支払いの結果、英国人旅行者が購入するパッケージ旅行が高額になったり、一部リゾート施設から英国人が締め出されたりする可能性があると警告している。

政府は、旅行代理店に対しこのような訴訟を起こした場合の報奨金を減額すると話した。

「英国人のお腹は繊細」

デイビッド・リディントン法相は、こうした請求に対する裁判で旅行会社が支払わなければならない訴訟費用を制限したいと述べた。

同法相は「旅行先で病気になったと虚偽の主張をする人たちへの我々のメッセージははっきりしている。あなたがたの行為は損害を与えており、容認されるものではない、ということだ」と話した。

ボリス・ジョンソン外相はこの問題を受け、英国人の消化器官が「世界で最も繊細になった」と発言した。

旅行業界団体の英国旅行業協会ABTAは、政府の動きを「大いに歓迎」としている。

英国人旅行者が不正な請求を行い有罪判決を受けた場合、最長3年の禁錮刑となる可能性があると、リディントン法相は指摘している。

さらに、旅行業界の概算によると、旅先で具合が悪くなったとする損害賠償請求件数は2013年比6倍と、他国では見られない勢いで増えているという。

政府は法の抜け穴を閉じているのだが、つまり今のところ、海外旅行に対する訴訟費用は上限が設けられていない。

リディントン法相は、虚偽でないものは、これまで通り損害賠償を請求できるとしている。

「不正な利益」

ABTAのマーク・タンザー最高責任者は、「こうした請求は、特にホテル経営者にとって何百万ポンドもの負担となっているスペインを中心に、海外での英国人旅行者の評判を落としている」と述べた。

「虚偽の請求による不正な利益」を企業に上げさせない取り組みを歓迎しつつも、タンザー氏は、クレーム企業と事務弁護士の間の透明性を高めるよう求めた。

ドイツの大手旅行代理店トゥイのニック・ロングマン英国支社長と英国の旅行代理店トーマス・クックUKのクリス・モッターズヘッド社長は共に6月、問題が続くようなら、諸費用込みのパッケージ旅行が英国人向けに販売されなくなる可能性があると警告した。

「ホテル経営者が廃業に追いやられる可能性がある。ホテル側が、自分たちのホテルに英国人が来るのを阻止するだろう」とモッターズヘッド氏は述べた。

6月にはスペインのマヨルカ島で、滞在先のホテルに対し食中毒として虚偽の請求をするよう旅行客をそそのかしたとして、英国人が1人、逮捕されている。

英国人旅行者からの請求が急増した当該ホテル・チェーンがおとり捜査を行い、発覚した。

<解説>「欧州で笑いものに」 ジョー・ライナム・ビジネス担当記者

英国のある旅行会社の経営者は、保険料請求の問題拡大で、英国の旅行者が欧州で笑いものになるリスクがあると指摘した。

なぜなら、英国からの旅行者と同じホテルに滞在し同じレストランで食事をした多くのフランス、ドイツ、デンマークなどからの旅行者は、英国人旅行者ほど頻繁に体調を崩していないからだ。

ホテルやレストランにとって悩ましいのは、こうした主張に異議を申し立てる場合、請求額が比較的控えめにもかかわらず、裁判費用がかなり高額になるところだ。

そのため、ほとんどのホテルや保険会社は、ただ支払ってしまう。それが結局は、他の人たちが支払う保険の掛け金が値上がりすることになる。

虚偽の請求を取り締まる政府の動きは、理論的には、誰にとってもいくらかのコスト削減につながる可能性がある。

(英語記事 Holiday sickness fakers face government crackdown)

(c) BBC News

最終更新:7/10(月) 14:40
BBC News