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ふるさと納税、「子育て」施策充当最多 静岡県内自治体

7/11(火) 7:32配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 希望する自治体に寄付すると居住地の税金が軽くなる「ふるさと納税」制度で、静岡県内は全国有数の寄付受け入れ自治体となっている。総務省がこのほど公表した調査結果では、2016年度に県内36自治体(県と23市12町)に集まった寄付額は全国6位の176億3500万円。加熱する返礼品競争に注目が集まるが、県内からは寄付金を「子ども・子育て」「健康・医療・福祉」などの分野に充て、効果を上げたとの声が聞こえてくる。

 各自治体は寄付者が選択した分野や施策に寄付金を使うと説明する。調査で、充当額の多い分野は「子ども・子育て」が18自治体と最も多く、「健康・医療・福祉」15自治体、「教育・人づくり」13自治体、「環境」12自治体と続いた。事業効果は、14自治体が「子育て支援など福祉施策の充実」と答え、「移住・交流人口の増加」「地域産業の振興」が各6自治体あった。

 全国3位の51億2100万円を得た焼津市は「小学校7校、中学9校の教室内を改修し、幼稚園7園の遊具や簡易プールを整備した」とふるさと納税効果を示した。「消防はしご車整備費の一部に充てた」(湖西市)、「富士山の収容力調査研究に活用し、五合目以上の登山者の動向や意識に関する情報収集を行った」(県)など、各自治体が優先事業と位置付ける取り組みを後押しする効果もうかがえた。

 一方で、「基金に積み立て、今後、必要な事業が生じた時に充当する」(裾野市)と答えた市町もあった。

 ただ、寄付が増えるほど返礼品の調達や送付、決済などの経費がかかる。16年度は県内全体で95億2100万円のコストを要した。

 加えて、居住地以外の自治体にふるさと納税を行った人への住民税控除で税収が減少する側面もある。16年度の税控除額はまだ公表されていないが、15年度決算では県内市町全体でふるさと納税に伴う税控除額は11億4700万円。浜松市、静岡市など12市町が寄付受け入れ額よりも税控除額が上回り、収支は赤字だった。制度が浸透した16年度、税控除額は15年度を上回ると予想される。

静岡新聞社