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眞子さま訪問「幸せの国」ブータンは「フォトジェニック王国」だった 政府の建物まで美しすぎて…

7/13(木) 7:00配信

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 「幸せの国ブータン」を、婚約の準備で幸せいっぱいの秋篠宮家の長女眞子さまが訪れる――。その海外公務に急きょ同行した。(朝日新聞東京映像報道部・北村玲奈)

【画像】眞子さまを待つブータンの人たち、その衣装の鮮やかさ「幸せの国」ブータンの飾らない日常

覆されたイメージ

 ブータンと聞いて私が思い出したのは、1994年出版の「地球家族」という写真集。世界30カ国の家族を、彼らの全ての所有物と共に撮影していた。

 アメリカの家庭で白物家電やソファがずらりと並ぶ一方、ブータンの一家は農具と仏具だけ。トイレも、掘られた穴をついたてで囲んだだけだった。

 そんなイメージは現地に到着してすぐに裏切られた。パロ国際空港は白い壁と朱色の柱を基調にした伝統様式で、とても立派。

 首都ティンプーは20分も歩けば一周できる小さな街だが、カフェ、ハンバーガー店、バーがあって、Tシャツにデニム姿の若者がスマホを片手に歩いている。

ここは「霞が関」

 色鮮やかな「キラ」と呼ばれる民族衣装の女性たちに出会ったのは、眞子さまがワンチュク国王を表敬訪問した時のことだ。

 その場所は、「タシチョゾン」という政府機関や僧院が入る城塞(じょうさい)で、日本で言う霞が関のような場所になる。仏教の総本山でもあって、建物は18世紀の建築技法を用いている。白い壁に、ダークブラウンの木枠の縦長窓、その周りは朱色を基調に花や雲、鳥、ブータンの文字で装飾されている。


 気づくと奥から続々と民族衣装姿の人が現れ、壁際に並び始めた。おそらくここで働く人たちなのだろう。その色彩、美しさ、フォトジェニックな光景に、私は慌ててシャッターを切った。眞子さまの到着を待ってそわそわ、そんな表情だった。

市場、おしゃべり、昼寝… カラフルな日常

 8日間の滞在中、市井の人々にも度々レンズを向けた。

 街中の弓技場でアーチェリーを楽しむ人たち。ルールは国技である弓技と同じで、2組に分かれて140メートル離れた的を狙って順番に矢を放つ。1ゲーム5~7時間ほどかかるという。

 青空市場で野菜を売っている女性たち。市場にはタマネギ、キャベツなどの見慣れた野菜のほか、から煎りしたお米、乾燥させた赤い唐辛子、石のように固い乾燥させたヤックのチーズなどが売られていた。

 女性用の伝統衣装である「キラ」織る女性。最高級品は絹製で手織り。女性は長時間の作業に備えて、お茶やお菓子を横に、イヤフォンをつけて作業していた。

 田植えは女性たちの仕事で、近所の人たちと協力して行う。作業中は歌声や話し声が絶えない。

 県庁であるパロ・ゾンへつながる橋を歩く民族衣装「ゴ」を着た男性。正装の際に必要な白い布を広げている。

 街中には赤い布をまとった僧侶の姿も目立つ。

 タクツァン僧院のふもとに開かれたお土産屋。観光客で賑わっているにもかかわらず、店主は昼寝をしていた。

 県庁であるパロ・ゾンにつながる橋の手前で話し込む民俗衣装「ゴ」を来た男性たち。

 家を守る魔除けとして壁に描かれた男根「ポ・チェン」。首都ではあまり見かけなかったが、パロでは多く見受けられた。

 タシチョゾンの中庭に飾られたマニ車の前を歩く僧侶。マニ車は経文が収められた回転車で、回すとお経を読んだと同じ功徳を得られるとされている。

「幸せ」の理由、見えた気がした

 わたしがレンズを向けると、ブータンの人たちは必ず笑顔を返して、受け入れてくれる。カメラの前で自分を良く見せようとしたり、取り繕ったりすることもない。彼らには、ありのままの自分たちを肯定し、その中で幸せを見いだす強さがあるように感じた。

 ブータンが「幸せの国」と言われる理由が、見えた気がした。

最終更新:7/13(木) 7:00
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