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茨城大の伊藤教授、中世の伝承に迫る 県立歴史館

7/11(火) 7:00配信

茨城新聞クロスアイ

水戸市緑町の県立歴史館で8日、茨城大学地域連携講座があり、「藤原鎌足と常陸 中世における伝承をめぐって」と題して、同大人文社会科学部の伊藤聡教授が講演した。鎌足(614~669年)の常陸国生まれ説を解説し、不可思議な中世の伝承世界を紹介した。

鎌足は中大兄皇子とともに蘇我氏を打倒、大化の改新で律令(りつりょう)制への改革を進めた。奈良時代の書物には大和国生まれと記載されているが、11世紀後半になると、常陸国出生説が出てくることを説明した。

「常陸に流された父母から生まれた鎌足は、キツネから鎌を授けられ、上京後に蘇我入鹿の首を鎌で切り天下を救った」という趣旨で、「いずれの書にもキツネと鎌が共通している」とした。

中世の舞である「幸若舞」の題材にもなり、「鎌足は盲目のふりをして入鹿に近づき鎌を取り出し首を切った」という内容で演じられた。

室町時代の書にある「鎌足が鎌を埋めたので、鎌倉という地名ができた」という逸話も紹介した。このほか、鹿島神宮や春日大社の信仰にも触れ、各種史料を解説した。  (清水英彦)

茨城新聞社