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“負けて”本領発揮の高安 全勝宣言いきなり頓挫も…“心の支え”医師に「今日から落ち着いて取ります」

7/11(火) 16:56配信

夕刊フジ

 立ち合いの体当たりから左差し。低い体勢で一気に出る高安の出足に、土俵際での勢の突き落としも焼け石に水だった。

 大関として初めて受けた勝ち名乗り。支度部屋では、いつもと変わらぬ表情で「立ち合い踏み込めたし、うまく中に入れた。きのうは中途半端だったけど、しっかり出ていけた」と振り返った。

 「全部勝って優勝すること。しっかりベストを尽くして天皇賜杯をいただきたい、という気持ちは強い」

 初日を目前に高安は力強く目標を掲げた。ここまで言い切った新大関は初めてで、よほど自信があったのだろう。

 新大関の優勝は平成18年夏場所の白鵬以来で、過去8人しかいない。それも全勝となると1場所15日制では例がない。

 しかし初日は、さすがに緊張したのか、体当たりにいつもの威力がなく、新鋭の北勝富士に二本差されて押し倒された。思いもよらぬ黒星スタートで早くも全勝の望みは消えた。

 「優勝はしてほしいが、全勝というのは、ちょっと入れ込み過ぎだったのでは」とは、毎日メールをやりとりし高安の心の支えになっている医師の増渕和夫さん。

 初日に敗れた後はさすがにメールはなかったそうだが、この日午前「今日から落ち着いて取ります」とあった。「兄弟子の横綱(稀勢の里)はまだ左の状態が不安定だが、高安については心配していない。優勝はともかく新大関として恥ずかしくない11勝はしてくれると思う」と増渕さん。

 正面土俵下から見上げていた藤島審判副部長(元大関武双山)は「体当たりがまだ高いのが気になるが、左を差して一気に出る早い相撲はよかった。これで落ち着くだろう」とみる。横綱、大関がバタバタ敗れる混戦模様。高安にもチャンスは大ありだ。

最終更新:7/11(火) 16:56
夕刊フジ